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【目黒教授のワンポイント防災講座 vol.17】「災害イマジネーション」はどうやって向上させる?


日本全国地震列島。日本は、いつどこで地震が起こるか分からない地域。東京などの都市圏はもちろん、中山間地域においても、住人はいつも地震に備えておかなければ、自分や家族の生命、財産は守れません。

そこで、日本の防災の権威、目黒教授がご指南。連載第17回目は「災害イマジネーションは、どうやったら向上しますか?」。

目黒教授 災害状況を想像する訓練が重要です。まず、どんなハザード(台風や地震などの種類と規模)が襲うのか、自分はどこに住んでいるのか(地域特性)、発災時の季節・天候、曜日、一日の中のどの時間帯に発生するか(時間的な要因)などを決めた上で、発災時からの時間経過とともに、自分の周りで何が起こるのかを具体的に考え、書き出してもらいます。これを行うツールとして、「目黒メソッド」や「目黒巻きワークショップ」がなどがあります。

このような訓練をしてみると、多くの人は最初ほとんど何も書けません。つまり、実際に災害に直面した場合には適切に行動できないということです。しかし訓練を続けると、徐々に書けるようになってきます。これは災害イマジネーションが向上してきたということです。

発生する出来事が分かると同時に課題を見つけることになるので、その課題を事前に解決するには何をすればいいのか、それにはどのくらいの時間が必要かもわかります。そしてその結果に基づいて、事前に対策を具体的に実施していただければ、将来の被害も確実に減るし、災害対応もずっとうまくいくようになります。(次回に続く)

目黒公郎プロフィール
東京大学大学院情報学環長・教授。専門は総合災害管理、国際防災戦略。内閣府本府参与、多数の省庁の防災委員、日本地震工学会、地域安全学会、日本自然災害学会などの会長を歴任。防災功労者内閣総理大臣表彰などを受賞。

●目黒教授のラジオ連載「みんなのサンデー防災」は、各種の災害がもたらす被害の最小化と、災害時を被災地地域の課題を解決する機会として活用し、発災以前よりもいい地域に改善するために必聴の番組。毎週日曜14時〜全国コミュニティFMで放送中。詳しくは「みんなのサンデー防災」で検索してみてください。

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