
NECは京都中央信用金庫に対して、世界的に高度と評価される顔認証技術を中核とする新しい営業店システムを導入しました。タブレットによるセミセルフ化と複数認証手段の組み合わせで、窓口業務の効率化とペーパーレス化を図ります。導入は本日より順次開始です。
タブレットでセミセルフ化、顔認証と多様な本人確認を実装
NECが導入した新営業店システムは、店頭ロビーや窓口に設置したタブレット端末で来店者情報を入力できる点が特徴です。これまで複数の伝票や申込書類に記入・押印が必要だった手続きは、タブレット上の操作で完結させられるようになります。その結果、来店者の記入・押印の負担が軽減され、手続き時間の短縮につながります。
タブレットは顔認証に対応しており、来店時に顔認証と来店目的を入力することで職員が即座に取引口座を特定できます。認証手段は顔認証のほか、キャッシュカードと暗証番号によるカード認証、印鑑PADを用いた電子印鑑認証の3方式を用意しています。顔認証は「京都中信顔認証アプリ」への事前登録により顔認証と暗証番号での取引が可能で、通帳や印鑑が不要になります。
また、タブレットへの入力情報はAPIを通じて勘定系および情報系システムに自動照会され、その結果が営業店システムに連携されます。これにより職員の入力作業や確認作が最小化され、事務工数の削減が期待されます。従来専用機で行っていた処理もブラウザ上で対応できるようになり、市販パソコンの使用が可能になる点も明記されています。
取引の確証印字として出力・保管していた紙資料は本システムで電子化され、紙の削減に貢献します。電子印鑑認証は印鑑のスキャンで取引が可能とし、伝票への押印を不要にすることでペーパーレス化が進みます。NECは自社の顔認証技術がNISTで複数回No.1を獲得している点を示し、高精度認証を強みとして金融機関のDX支援を継続するとしています。
詳しくは「NEC」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權
