NTTドコモソリューションズと奥村組が共同で開発した画像認識AIが、未打設領域を97.5%以上で判定。発注の自動算出により残コンクリートと現場工数の削減を目指します。
技術検証で示した「高精度」と現場適用の狙い
本技術は、複数現場で撮影した画像をセマンティック・セグメンテーションで学習した画像認識AIを中核とし、近距離撮影で生じる画像のゆがみを補正する独自ロジックを組み合わせたAIモデルです。技術検証は2024年12月から2025年5月に実施され、物流倉庫やマンションなどの現場カメラ画像を用いて評価しました。縦20m×横10m×厚さ0.2mを想定したケースで未打設領域を97.5%以上の精度で認識し、機材や人物が映り込んでも同等精度を維持ることを確認しています。
導入効果としては、未打設領域の実測が不要となり、現場の測量・算出にかかる工数削減と人為的な計測誤差の低減が期待できます。結果として残コンクリート・戻りコンクリートの発生を抑え、資材費や廃棄コストの削減、環境負荷軽減に寄与します。さらに、時間外労働の上限規制下での生産性向上や作業負荷軽減という運用面のメリットも見込まれます。ただし、カメラ設置や撮像設計、現場ごとの学習データの多様性、発注フローへの組み込みなどは運用実証で検証が必要です。
ビジネス化のフェーズでは、本AIモデルをNTTドコモソリューションズの「ゼネコンコラボ®」のAI検査機能として2025年度内の提供開始を目指しています。今回の検証結果を踏まえ、奥村組の映像データ提供と両社の課題抽出・対応策検討で運用実証を進め、現場フィードバックに基づく改善を図る計画です。レビュー＆リファイン：本稿は提示されたプレスリリースの事実のみを用い、表現を言い換えつつ読みやすさを優先して再構成しました。誤解を避けるために数値と企業名は原文どおりに記載しています。
詳しくは「NTTドコモソリューションズ株式会社」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部 權
