
北海道付近にかかる前線や低気圧の通過により、道内は大気の状態が非常に不安定となっています。昨日(1日)からの雨量が多くなっている道南では2日夜にかけて土砂災害や低地への浸水、河川の増水に警戒して下さい。前線の活動が弱まる明後日4日(木)以降は、道内は晴れ間の出る日が多くなりそうです。
●道南では2日夜にかけて土砂災害や河川の増水などに警戒を
北海道付近には昨日(1日)から今日(2日)にかけて前線がかかり、南から流れ込む暖かく湿った気流の影響で大気の状態が非常に不安定となっています。特に道南では発達した雨雲が通過し、函館市東部の戸井泊では昨日一日で降った雨の量が274.0mmと、統計開始以来最も多い日降水量の記録を更新する大雨となりました。函館市戸井泊では9月における月降水量の平年値が155.8mmですので、昨日一日で9月ひと月分の約1.7倍に相当する雨が降ったことになります。
今日午後になっても、道内では道南方面や道東など太平洋側の広い範囲に雨雲がかかって雨が降っています。この影響もあり今日14時現在、函館市を含む渡島地方には大雨や洪水の警報が発表されており、今夜はじめ頃にかけては大雨による土砂災害や低地への浸水、河川の増水に十分な警戒が必要です。
なお、今夜から明日に北海道の南岸にかかる前線上を低気圧が東進する見込みです。道内では今後も太平洋側を中心に明日(3日)にかけて広く雨が降るでしょう。明日正午までの24時間に降る雨の量は、日本海側南部や太平洋側西部の多い所で120mmに達する見込みです。これまでの大雨により地盤の緩んでいる箇所や地域が多くなっている可能性があります。警報の発表されている地域以外でも土砂災害や河川の増水などに十分注意して下さい。
●明日(3日)は天気がゆっくり回復へ その後週末にかけて晴れ間の出る日が多くなりそう
前線上の低気圧が東海上に離れると予想される明日(3日)午後には、道央や道南など西からしだいに晴れ間や日ざしが戻る見込みです。なお、大気の不安定な状態が残りますので、道東方面などの山沿いでは明日午後もにわか雨がありそうです。天気の急変に注意が必要です。
明後日(4日)から6日(土)にかけては、高気圧の圏内となって晴れ間の出る所が多くなるでしょう。この期間は大気の状態も概ね安定し、天気の大きな崩れはなさそうです。なお、7日(日)ごろには低気圧や前線を含む気圧の谷の通過で雨の降る所が多くなるでしょう。週末のお出かけは6日がおすすめとなりそうです。
この先一週間の気温は全般に高めが予想されています。4日や6日など日ざしが多くなりそうな日には内陸や札幌周辺などで最高気温が30℃に達する所もあると予想されます。残暑が厳しくなる日もありそうです。もうしばらくは熱中症や食品の管理に注意して下さい。
