PwC、デロイト、KPMG、マッキンゼー、ベイン、BCGといった大手コンサルティング会社は、ここ数年でAI活用支援に巨額投資してきたものの、多くのクライアントから「実践ノウハウが伴っていない」との批判が出ています。現場では、AI導入時の効果を実感できずに「高額なレポートだけで終わった」との不満も相次いでいるとのことです。
一方で、マッキンゼーは sejak 2023年からAIエージェント12,000体を導入し、スタッフ数を45,000人から40,000人に削減。全案件のうち約40％をAI関連にシフトさせるなど、AIとの共進化を本格化させています。今や戦略だけでなく、実装を主体とした“稼ぐコンサル”への転換を図っているようです。
さらに、業界全体としてはAIとプライベート・エクイティ（PE）の圧力により、従来型の“稼働時間課金モデル”が揺らいでいるとの指摘もあります。IBMやNVIDIAといったAIプラットフォーマーに力を持たれながら、M&Aや事業再編への対応も模索せざるを得ない状況です。
大手コンサルがAIに巨額投資する一方で「実践ノウハウ不足」の批判がある現在、DXは戦略だけでなく実装・効果測定に重心を移すべきです。企業は外部ベンダーの導入支援を鵜呑みにせず、自社で測れるKPIと実運用の検証を最優先に進める必要があります。
AIが普及した現在、コンサルティングに求められるのは、もはや単なる専門知識やスキルだけではありません。最新のテクノロジーを知っていることや、業界動向を分析する力は大前提であり、それだけではクライアントの変革は前に進みません。
本当に必要とされているのは、人間の持つ洞察力や想像力、そして相手の立場に寄り添う姿勢です。どれほど高度なAIを導入しても、企業文化を理解し、組織の葛藤や人の感情に向き合える存在がいなければ、変革は机上の空論に終わってしまいます。だからこそコンサルタントには、“人間力”を生かした真の伴走力が求められています。単に計画を提示するのではなく、現場で共に汗をかき、時には厳しい判断を共に乗り越え、企業の未来をともに描き出すこと。それがAI時代においても揺るがない、コンサルティングの本質です。
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レポート／DXマガジン編集部
