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Gmailの仕様変更でPOP受信が終了 自分は対象?POP利用チェック


Gmailを受診している画面

 突然ですが、「POP3のメールが受信できなくなるらしい……」。

 そんな話を耳にして、「え、まじで?」「自分のメールも見られなくなるの?」と不安になった人もいるかもしれません。日常的にメールを使っている人ほど、こうした話題には敏感になりがちです。

 結論から言うと、その不安は半分は正解で、半分は不正解です。今回の話題が直接関係するのは、「Gmailを使って、他社メールをPOP受信している人」に限られます。

 実は筆者自身が、まさにその典型です。複数のメールアドレスをGmailにまとめ、POP受信を日常的に活用してきた、いわば“ヘビーPOPユーザー”。だからこそ、この話を聞いたときは、正直かなり焦りました。

 では、いったい何が起きるのか。そして、どう対処すればいいのでしょうか。

■ GmailのPOP受信とは?

 GmailのPOP受信とは、「POP(Post Office Protocol)」という仕組みを使い、Gmail上で他社のメールサービスのメールを取り込む機能のことを指します。複数のメールアドレスを一元管理できるため、長年愛用してきた人も少なくないでしょう。

 しかしGoogleは、2026年1月より、Gmail上での外部メールのPOP受信機能のサポートを終了すると発表しています。つまり2026年1月以降、この機能は利用できなくなる予定であり、猶予期間は残りわずか。事実上、タイムリミットは目前に迫っています。

POP3の今後

 なお、GmailをOutlookなど別のメールソフトで受信している場合や、そもそもGmailを使っていない人には、今回の変更は関係ありません。そのため、「POP3が完全に使えなくなる」という話ではない点には注意が必要です。あくまで対象となるのは、Gmail内の「外部メールをPOPで取り込む機能」に限られます。

 ただし、今回のGoogleの方針転換をきっかけに、他社のメールサービスやサーバー会社が、POP3自体の提供を段階的にやめていく可能性は否定できません。

 というのも、POP3は30年以上前に設計された非常に古いプロトコルです。セキュリティ面での不安も指摘されており、サーバー運用の観点から見ても、メンテナンス性が高いとは言えません。提供する側からすれば、「できれば早めに手放したい仕様」であるのも事実でしょう。

■ 確認方法は?

 では、自分がGmailで外部メールのPOP受信を使っているかどうかは、どこで確認できるのでしょうか。

 Gmail画面右上の歯車アイコンをクリックし、「すべての設定を表示」を選択します。

GmailのPOPを確認するボタン

 続いて「アカウントとインポート」タブを開き、「他のアカウントのメールを確認」という項目を確認してください。

GmailのPOPを確認する

 ここに外部メールアドレスの設定が表示されていれば、今回の仕様変更の対象です。まさに、他社のPOPメールをGmailに取り込む設定が行われている状態になります。

 筆者の場合、かなりの数のメールアカウントをPOP受信でまとめているため、これが使えなくなるとなると、生活スタイルが一変しかねません。例えるなら、今後の食事で「箸を一切使うな」と言われるようなもの。つまり、かなり深刻な“ピンチ”なのです。

GmailのPOPを設定する画面(詳細)

■ 他に手段は?

 では、Gmailで引き続きPOP3を使う別の方法はあるのでしょうか。結論から言えば、残念ながら答えは「ありません」。

 Googleが「Gmailでの外部メールPOP受信を終了する」と明言した以上、この機能が復活する可能性は極めて低いと考えられます。

 ただし、Gmail上で外部メールを確認し続けるための代替手段が、まったく存在しないわけではありません。

 ひとつは、外部メールをGmailに自動転送する方法です。メールが届いた時点でGmailに転送されるため、結果としてGmail上で内容を確認できます。ただし、この設定はGmail側ではなく、各メールサービスやサーバー会社側で行う必要があります。利用中のサービスが転送に対応しているか、事前の確認が欠かせません。

 もうひとつは、受信方式をIMAPに切り替える方法です。IMAPは今回の廃止対象には含まれておらず、現時点ではGmailでも利用できます。将来的にどうなるかは不透明ですが、少なくとも今すぐの回避策としては現実的と言えるでしょう。

 いずれにしても、「Gmailで他社のPOPメールを受信する」という従来の使い方は、今後できなくなります。長年慣れ親しんだ方法だけに、割り切るしかないというのが正直なところです。

 実際、主要なサーバー各社からも、すでにGoogleの仕様変更に関する案内が出されています。内容はいずれも、Googleの方針に沿って対応せざるを得ない、というものです。

【xserver(【重要】Gmail仕様変更(外部メール取り込み機能の終了)についてのご案内)】
https://www.xserver.ne.jp/news_detail.php?view_id=17164

【ロリポップ(2026年1月以降のGmailの仕様変更に伴うメール利用に関してのご案内)】
https://lolipop.jp/info/news/8028/

【さくらサーバ(GmailのPOPサポート終了についてのご案内)】
https://help.sakura.ad.jp/notification/n-2676/

 無料サービスとはいえ、この変更はなかなか衝撃的です。昔のネットスラングを借りるなら、思わず「外道!」と叫びたくなる人もいるかもしれません。残された時間はわずかで、状況はかなり切迫しています。

 近ごろ頻繁に目にする詐欺メールよりも、この通告のほうがよほど恐ろしいと感じるのは、筆者だけではないはずです。果たして、GmailのヘビーPOPユーザーは、無事に年を越せるのでしょうか。

(たまちゃん)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By たまちゃん | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025121506.html
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