
富士通はデータサイエンス企業ブレインパッドに対する公開買付けを10月31日から開始しました。Uvanceや「Fujitsu Data Intelligence PaaS」との連携により、データ&AIを核に日本の産業競争力の強化を目指す狙いです。
富士通とブレインパッドが目指す連携の全体像
富士通は業務提携を含む経営統合契約をブレインパッドと締結し、同社株式の取得を目指した公開買付けを開始します。両社は「日本発」の連携により、少子高齢化に伴う労働力不足やデジタル貿易赤字といった社会課題が顕在化する日本において、データ&AIを中核に産業全体の競争力強化を目指す考えです。富士通は自社の社会課題起点の事業モデル「Uvance」をグローバルに推進し、国内市場でのData&AI分野での優位確立を目標に掲げています。
ブレインパッドは「データ活用の促進を通じて持続可能な未来をつくる」をパーパスに、データサイエンスやAIアルゴリズム開発を軸としたプロフェッショナルサービスと、デジタルマーケティング向けプロダクト(Rtoaster、Ligla等)、およびデータ活用人材育成の三位一体の事業モデルで事業を展開してきました。2004年創業以来、日本におけるデータサイエンス事業の先駆者としての独自の地位を築いています。
公開買付けが成立した場合、ブレインパッドは経営の独立性やブランド、人材を維持しつつ、富士通グループのData&AIにおける中核ブランドの一つとして事業拡大を進めます。富士通は製造、金融、医療、防衛などのミッションクリティカルな顧客基盤や「Fujitsu Data Intelligence PaaS」等のオファリングとのシナジーを通じ、高品質なサービス提供と社員の成長機会を双方に提供する方針を示しています。両社の代表者は、それぞれ連携への期待と日本発の社会課題解決に挑む意欲を表明しています。
詳しくは「富士通株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權
