
医療費46兆円、事務作業で約3兆円が費やされる現場で、富士通の新AI実行基盤が本格始動します。Fujitsu UvanceのHealthy Living Platform上に構築され、NVIDIAと連携したオーケストレーターAIが、病院業務の自律化と待ち時間短縮を目指します。これは現場の負担軽減に直結する一手です。
オーケストレーターAIが複数エージェントを統合し業務を自律化

富士通は、ヘルスケア特化のAIエージェント実行基盤をFujitsu UvanceのHealthy Living Platform上に構築しました。本基盤には業務特化型AIエージェントを統合制御する「オーケストレーターAIエージェント」が実装されており、受付・問診・診療科分類・カルテの構造化など多様なエージェントを柔軟に組み込めます。
NVIDIAの支援を受け、NIMマイクロサービスやBlueprintsといった技術基盤を活用することで、アクセラレーテッドコンピューティング環境を実現しています。これにより、患者の来院から診療までの一連の流れをエージェント群が自律的に連携して遂行し、医療従事者は診療やケアに専念できます。
富士通は、医療機関の経営改善や労働環境の整備を見据え、2025年中に医療機関や国内外パートナーとともにオーケストレーターAIの有効性検証と業種特化型エージェントの開発を進める計画です。基盤はデータ構造化や相互運用監視など医療現場で必要な機能を備え、複数AIの協働により世界最先端の医療業務オペレーションの社会実装を目指す点が特徴です。
詳しくは「富士通株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權
