
企業向けデジタル労働力「Agentforce」がSlack上で利用可能になり、新たに「Slackアクション」が追加されました。Canvas作成やDM送信、ユーザー検索を自動実行し、Slack内の会話データを活用して応答の精度を高めます。現場での情報共有とタスク実行が一段とスムーズになります。
Slackアクションで何が変わるのか
Agentforce in Slackの導入により、企業は信頼性の高い自律型AIエージェントを営業、カスタマーサービス、マーケティング、コマースなど各部門で活用できるようになります。今回の目玉は「Slackアクション」です。これにより、業務フローの一部としてAgentforceがユーザーに代わりSlack上のタスクを自動実行できます。リリース時点で利用可能な構築済みスキルは「canvasの作成と更新」「ダイレクトメッセージの送信」「ユーザーの検索」の3種類で、日常業務の負荷軽減に直結します。
具体的な使い方はシンプルです。例えばミーティングの内容を「取引先のサマリー」というCanvasとして新規作成し、直近の議事録を自動で追記させることが可能です。これによりチームはSlackから離れずにドキュメントを作成・共有でき、企画書や提案、インシデントレポート、研修資料などの管理が効率化します。また、誰に連絡すればよいか分からない場面ではAgentforceがSlack内のユーザーを検索してDMを送信し、重要情報を自動で共有することもできます。大口顧客ABC社に関する重要情報の通知や、Canvas更新、チャンネル内エスカレーションの検索といった一連のアクションをAgentforceが代行します。
さらに、Agentforceはワークスペース内の公開または許可されたチャネル、リスト、Canvasから会話データを参照できます。Gartnerの調査で「47%の働く人が必要な情報を見つけるのに苦労している」と指摘される中、Slack内に蓄積された非構造化データを活用することは、応答の質向上と対応速度の改善に直結します。実運用では、AgentforceをITスペシャリスト役に設定してサービス障害の検知と初期評価、関連チャンネルの会話参照、Service Cloud向けチケット作成、現場担当者へのDM送信、インシデントレポート作成までを一気通で行わせることができます。これにより現場の対応負荷が軽減され、対応スピードと情報の一貫性が高まります。
詳しくは「Slack」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權
