
PayPay株式会社は、同社の決済基盤を通じて、中国の決済サービス「WeChat Pay(微信支付)」と2025年9月中旬以降に連携可能になると発表しました。本連携は「HIVEX®」を経由して行われ、これによりWeChat Pay利用者が全国のPayPay加盟店で支払いを行えるようになります。なお、WeChat Payはユーザースキャン方式(MPM)の加盟店でのみ利用可能です。
今回の対応により、PayPayはこれまで連携していた海外のキャッシュレス決済サービスと合わせて、14の国と地域、26のキャッシュレス決済サービスに対応することになります。WeChatは月間アクティブユーザー数が14億を超える中国のコミュニケーションアプリであり、中国本土からの訪日客は2025年上半期の累計で前年同期比53.5%増の471万人を超えています。訪日外国人全体も2025年7月は前年同期比4.4%増で当該月として過去最高を記録し、上半期の累計は過去最速で2,000万人を突破しています。
PayPayでは、2018年10月のサービス提供開始時から海外のキャッシュレス決済サービス利用者がPayPay加盟店で決済できる環境を整えてきました。PayPayのQRコードから海外決済サービスを用いて支払う際、店舗側は商品やサービスの代金を日本で入力すると、自動的に各国の通貨に換算され決済が完了します。これにより訪日外国人は簡単に買い物ができ、加盟店側も言語や通貨の違いによる接客負担を軽減できます。
「HIVEX®」は、キャッシュレス決済事業者に共通のビジネスルールやシステム統合、統一ブランドを提供し、商業規模での拡張性を高める中立的なプラットフォームです。HIVEXと連携することで、従来取引が難しかった国境を越えた支払いが可能になり、より良いユーザー体験の提供につながるとしています。PayPayは今後も海外の決済サービスとの連携を進め、加盟店のインバウンド需要の取り込みを支援していく考えです。
詳しくは「PayPay株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松
