エンゼルス菊池雄星投手（34）が14日、故郷・岩手の野球界のさらなる発展に貢献することを誓った。県内の室内練習場で野球教室を開催。60人の子どもたちを相手に、身ぶりも交えながら指導した。「非常に能力が高い選手がたくさんいたので、岩手の野球はこれからさらに盛り上がるんだろうなと確信した」と笑顔で話した。
近年、菊池やドジャース大谷、佐々木ら岩手出身の選手がメジャーで活躍する。菊池は「昔は岩手だからできないだったのが、今は岩手だからできるっていうふうにマインドが変わっているのかな」と分析。「我々が活躍することであの人もできたんだから、僕らもできるよねっていう思いが一番大事」と勇気づけるために結果で先導する。
プロ野球選手との出会いが、子どもたちの刺激にもなる。今オフ、自身がプロデュースした施設「K.O.H」で合同トレした中日松山は隣県の青森出身で、少年時代に野球教室で指導した。「十何年前に野球教室をした時の生徒で、実はあの時に青森で」と伝えられ、喜びが込み上げた。「1日でも長くやっていれば、そういうこともできる」と思いを強くした。
自身は、小6の時に川口和久氏（66）屋鋪要氏（66）の野球教室に参加。通算139勝左腕の川口氏から「左の本格派が来たな。教えがいがある」と掛けられた言葉を今でも胸に刻んでいる。「きっとこの日が子供たちにとって10年後、20年後も記憶に残るそういう日だと思うので、しっかりと責任を果たしたいです」と覚悟を示した。【久保賢吾】
