楽天グループのフリマアプリ「楽天ラクマ」が、画像解析を軸とした自社開発のAI出品サポート機能を2025年10月9日から提供開始しました。画像からカテゴリや商品名、説明文の候補を自動提示し、楽天の数千万点規模データとコメ兵の年間240万点のブランドデータを活用して出品時間の短縮が期待できます。
画像解析と大規模データ連携で出品を効率化
新機能はアプリ版ラクマの出品画面で動作します。ユーザーが「商品撮影」または「アルバム」から画像を登録すると、AIが画像を解析し、楽天または株式会社コメ兵のデータベースから最適なカテゴリ、商品名、商品説明文の候補を自動で提示します。提供開始日は2025年10月9日で、対応OSはiOS 16.0およびAndroid 9.0以上です。提供は段階的に行われ、初期対象カテゴリは「レディース」「メンズ」「コスメ/美容」「エンタメ/ホビー」「スマホ/家電/カメラ」とされています。現時点はアプリ版のみで、ウェブ版は対象外です。
本機能の特徴はデータ連携にあります。楽天が保有する数千万点規模の商品データと、コメ兵が年間240万点におよぶブランドリユース品の流通で蓄積したデータの一部を組み合わせることで、特にラグジュアリーブランド商品の候補提示精度を高める狙いです。提示された候補を出品者が確認して選択・修正することで、個人出品者は入力作業の負担軽減が期待できます。事業者にとっても、大量出品時の効率化や表現の均質化につながる可能性があります。
一方で運用上の留意点も明示されています。まず、AIが提示するのは「候補」であり、最終的な表記や詳細は出品者自身が確認・修正する必要があります。また、提供は段階的であり全ユーザーが即時に利用できるわけではありません。対応OSやカテゴリの拡大は順次行われるとされ、ラクマは今後もデータ蓄積と機能拡張を通じて利便性と付加価値の向上を図るとしています。
詳しくは「楽天グループ株式会社」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部 權
