巨人の坂本勇人内野手（36）が、フジテレビ系列で3日深夜に放送された特番「スターアスリート独占密着 巨人・坂本勇人 スターの真実、もう一度輝くために」に出演。もがき苦しんだプロ19年目の今季の歩みに迫る密着ドキュメンタリーが放送された。
現役トップの通算2447安打を誇るレジェンドは、打撃不振に苦しんだ今季の胸中を明かした。前半戦は42試合で打率2割、2本塁打、11打点と苦しい成績を残し、2度の再調整を経験した。「打席に立つ時の期待感がめっちゃ薄いんですよ。そりゃたたかれる。給料こんなにもらっていて全然打たない。たたきたくなるよな」と、ファン目線で自らを省みた。
オールスター期間中も若手に交じってジャイアンツ球場で練習。プロ19年間のハードな日々を振り返り、「昔はオールスター休みもなく、2連休なんてなかった。プロ野球選手ってシーズンに入ると2連休ってないんですよね」と語った。前半戦の成績についても、「メンタル的には落ちてますよね。今まで中心でやってきて、結果もついてきていたのが、ついてこなくなった」と率直に胸の内を明かした。
しかし後半戦、坂本は復活の光を見せた。8月15日の阪神戦（東京ドーム）では代打で1点差に迫る3ランを放ち、チームの逆転勝利に貢献。終盤は代打として結果を残し、後半戦の代打成績は打率3割8分5厘、1本塁打、11打点、得点圏打率4割5分5厘と存在感を示した。
坂本は「『ここでなんとか』って場面でヒットを打ったり犠牲フライを打てたりするのが多かった。結果として数字に出たのはよかった」と、1打席で結果を求められる代打の難しさと向き合った。代打では勝ちパターンの投手との対戦が多いが、「4打席立った方が絶対結果は出やすいはずなので、その1打席で結果が出だしたのは手応えになった」と語り、「最後のよかった感覚は忘れないように」と気を引き締めた。
試合では、代打待機で準備を始めると観客席がざわつく場面もあった。それでも「そんなんじゃダメでしょ。4打席立たないと」ときっぱり。
来季の目標はもちろんレギュラー奪取だ。「その気持ちがなくなったら、多分やめた方がいい。このオフからちゃんとやりたい」。プロ20年目に向けて、定位置奪取への決意を語った。
