
イオンが2025年11月11日から「ネット限定先行セール」を実施し、ほとんど全品20%OFFクーポンを配布します。ネット先行、WAON・iAEON連携、オンライン限定商品という布陣から、小売DXの“現場で動く設計”が見えてきます。なぜ今、オンライン先行が重要なのかをプレスリリースの事実を元に読み解きます。
ネット先行・クーポン・アプリ連携が描くデジタル導線
イオンは2025年11月11日10:00〜11月20日8:59の期間、イオンスタイルオンラインで「ブラックフライデー ネット限定先行セール」を実施します。プレスリリースで明示された主役は「ほとんど全品20%OFFクーポン」です。本クーポンはセール価格の商品も対象で、ランドセルやゲーム機本体など一部除外品はあるものの、衣料品や日用品を広くカバーします。ネット限定の商品ラインナップには家電、寝具、キッチン用品、日用消耗品、純金やブランド雑貨まで含まれています。プレスリリースは10周年記念で「過去最大級のお得企画」と位置づけています。期間前倒しのネット先行は単なる販促ではなくデジタル接点強化の明確な一手です。
ネット先行は顧客のオンライン行動を取得する場でもあります。プレスリリースにはiAEONアプリやWAON POINTの連携、イオンスタイルオンライン会員ログインによるスタンプキャンペーンが明記されています。これにより同一のiAEON IDでオンラインと店舗を紐付け、購買履歴や配送完了データを結びつけることが可能になります。さらに、ブラックフライデー期間中のオンライン購入は12月31日までの配送完了分が対象とし、WAON POINT進呈は2026年1月中旬を想定している点も示されています。プレスリリース情報だけでも、イオンはデジタルIDとポイントを主軸にオムニチャネルの導線を具体化していることが読み取れます。これらは顧客LTVの向上や再来店促進に直結します。
商品や施策の具体例はレスリリースで詳細に示されています。価格例としてTCL 65型4Kテレビが本体69,800円、日立の540L冷蔵庫が本体198,000円、寝ころべるカウチソファが本体39,800円など、多カテゴリで目玉を用意しています。子育て用品や日用消耗品のセット販売、純金やCARTIERトートなど高額品もラインナップに含め、幅広い顧客ニーズを取り込む設計です。さらに、ネット先行によって店舗セール開始日の混雑を和らげ、配送や在庫管理の平準化を図る意図も示唆されています。プレスリリースに基づけば、イオンはオンライン施策を通じて購買データの収集・連携を進め、ポイントやアプリを通した顧客接点の恒常化を図る方針です。
詳しくはイオン株式会社の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部
