アイシンは2025年11月15日～12月7日、東京2025デフリンピック期間に選手村や全会場を含む100箇所以上へ「ワイワイシステム」を設置します。YYMapsで可視化し、多言語でリアルタイム字幕を提供する取り組みです。
ワイワイシステムが描く「誰も取り残されない」都市体験
ワイワイシステムは、音声をAIでリアルタイムに文字化して透明ディスプレイに表示する技です。騒音のある駅構内などでも高い認識性能をうたっており、聴覚に障がいのある方の日常的なコミュニケーション支援に役立ちます。さらに31言語のリアルタイム翻訳機能を備え、海外からの来訪者との対話支援も可能にします。今回の展では、選手村や大会会場だけでなく、交通機関や飲食店、美容院、ホテル、寄席、ドラッグストア、カフェ、サウナなど都市の多様なスポット100カ所超に展開されます。
会場設置に合わせて登場するのが位置情報アプリ「YYMaps」です。YYMapsはワイワイシステム設置スポットを可視化し、街歩きの案内やデジタルスタンプラリーなど参加型イベントと連動します。アイシンは過去に原宿で館内導入の実証を行い、雰囲気や環境音をオノマトペで表現する機能なども試してきました。こうした実証を踏まえ、デフリンピックという国際舞台で都市全体に可視化技術を広げる狙いです。
運用面では、設置スポットごとの利用シナリオ設計と従業員の操作教育が重要になります。表示内容の精度管理や多言語表示の品質確保、利用者のプライバシー配慮も求められます。イベント期間中はデフリンピックの応援や街歩きを盛り上げる関連イベントも多数予定されており、地域事業者の参加を通じて来訪者の回遊促進や消費喚起が期待されます。アイシンはトータルサポートメンバーとして大会を支援しつつ、ユニバーサルコミュニケーションの普及を目指しています。
詳しくは「株式会社アイシン」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部
