
ICT市場調査コンサルティングのMM総研(MMRI)は、2024年1月以降にスマートフォンを購入した15~69歳の男女に対するアンケート調査を実施しました。調査の結果、中古スマートフォンの購入意向は18.3%だと判明しました。つまり、約5人に1人が中古スマートフォンの購入を検討しているか、購入を意図しているということです。
購入検討者、バッテリー状態を重視
中古スマートフォンの非購入意向者に対して、中古スマートフォンを購入しても良いと考える条件を聞いたところ、「バッテリーの状態が良い」が最多の回答となりました。中古スマホ市場のさらなる拡大には、バッテリーの性能や状態などの情報を透明に開示し、購入検討者の不安や懸念を解消することが重要となるでしょう。

中古スマホ非購入意向者の懸念、バッテリー状態が最多
中古スマートフォンを購入したくないと考える理由についても調査を行いました。その結果、「バッテリーの状態が気になる」と回答した人が60.9%と最多でした。これは、中古スマートフォンに求められる要素として、キズや汚れの状態よりもバッテリー性能の状態の良さが重要だと考える人が多いことを示しています。
中古スマホ市場の拡大、バッテリー情報の透明性が重要
中古スマホ市場のさらなる拡大には、バッテリー性能の状態などの情報開示が重要だと考えられます。現在では中古スマートフォン事業者の間でバッテリー性能の状態を明記することが一般的ですが、店舗でしか記載がない場合や、おおよその情報(80%台、90%台など)しか記載されていない場合もあります。将来的には、充放電回数が確認できる端末が普及すれば、中古端末選定の新たな指標となる可能性があります。
充放電回数、中古スマホ選定の新たな指標に?
充放電回数とは、バッテリーを充電・放電する回数のことで、0~100%までの充電と放電を1サイクルとカウントします。たとえば、100%までバッテリーが充電された端末を30%になるまで使用し、その後100%になるまで充電し70%になるまで再度利用すると、合計100%放電になり1サイクルとなります。サイクル数500回程度でバッテリーの性能が80%程度になると言われています。今後、充放電回数が表示される端末が普及すれば、それが中古端末選定の新たな重要な指標となるでしょう。
以上の調査結果から、中古スマホ市場の拡大に向けては、バッテリーの性能や状態などの情報開示が重要となることが明らかとなりました。中古スマホ事業者は、消費者の不安や懸念を解消するために、バッテリー情報の透明性を高めることが求められています。
詳しくは「MMRI」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部
