電気の微弱な刺激で塩味やうま味を増幅するキリンの「エレキソルト」が、2025年9月9日より新製品「カップ（ES-B001）」とリニューアルした「スプーン（ES-S002）」の販売を開始します。家庭での減塩を支援する実用製品として、技術面と日常使いの両立を目指した商品設計が特徴です。
製品と技術の特徴、使い方と展望
エレキソルトは明治大学宮下芳明研究室との共同研究で確立した独自の電流波形（特許第7704793号）を搭載し、微弱電流（0.1～0.5 mA）で減塩食品の塩味を約1.5倍に感じさせる効果を目指した減塩サポート食器です。2025年9月発売のカップ（ES-B001、約W101×D130×H88mm、約186g、CR2032）と改良スプーン（ES-S002、約W39×D201×H28mm、約57g、CR2032）はいずれも電極から食品に微弱な電流を流し、3段階の強度設定で好みに合わせて使用できます。両製品とも耐熱性・耐久性を考慮し食洗機対応とした点や、ヤーマンの通電技術を取り入れた設計により、家庭で自然に使える操作性を追求しています。
価格はカップが26,950円、スプーンが24,750円（税込）で、医療機器ではないためペースメーカー装着者や未成年の使用は不可とされています。スプーンの初期モデルは発売後約7カ月で想定の7倍の受注を記録するなど市場の関心も高く、CES Innovation Awards® 2025を含む受賞歴が技術評価の裏付けとなっています。販売はまず公式オンラインストアでの先行販売を行い、11以降にハンズや家電量販店等での取り扱いを予定しています。キリンは今後もラインアップ拡充と電気味覚の技術開発を進め、2026年のアジア展開を目指す方針です。
詳しくは「キリンホールディングス株式会社」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部 權
