
キリンが電気で減塩食品の塩味やうま味を増強する「エレキソルト」に、新商品「カップ」と改良版「スプーン」を2025年9月9日から公式通販で発売します。電気味覚技術で日常の減塩をおいしく支える挑戦が、家庭の食卓に届きます。
エレキソルトの技術と新製品のポイント

キリンはヘルスサイエンス領域の新規事業として、電気の力で減塩食品の塩味やうま味を増強する「エレキソルト」を展開しています。今回、2025年9月9日から公式オンラインストアで新商品「エレキソルト カップ(ES-B001・税込26,950円)」と、改良を加えた「エレキソルト スプーン(ES-S002・税込24,750円)」の販売を開始します。11月以降はハンズやビックカメラなどの小売店でも取り扱いを予定しています。
エレキソルトは、明治大学宮下研究室との共同研究で開発した独自の電流波形(特許第7704793号)を搭載しています。試験では食塩を30%低減した食品でも塩味を約1.5倍に増強する効果が確認されたと説明されています。これにより、減塩を目指す生活者が味の満足感を保ちながら塩分摂取を抑えるを目指します。
製品は微弱な電流を食品に流す仕組みです。カップは内部電極から、スプーンは先端電極から電流が流れ、いずれも3段階の強度選択が可能です。電源はCR2032リチウムコイン電池(3V)で、カップは約186g、スプーンは約57gの本体質量です。スプーンは小型化と食洗機対応を実現し、カップも耐熱性と食洗機対応の構造となっています。
開発面ではヤーマンの通電技術やキリンの什器開発技術を応用し、日常の自然な動作で安定した電流供給を可能にしました。発売済みの初代スプーンは好評を博し、予定台数の7倍超の注文を記録した実績があります。受賞歴には国内7件に加え、CES Innovation Awards® 2025での評価も含まれます。
利用上の注意として、ペースメーカー等の医用電気機器を装着している方や未成年の方は使用できません。想定される使用シーンは汁物や麺類、丼など日常の食事全般です。今後はラインアップ拡充や味覚領域の技術開発、2026年のアジア圏販売開始を目指す計画です。
詳しくは「キリンホールディングス株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權
