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NTTと三菱重工、1km先へレーザ無線給電で15%効率を実証 離島・被災地への電力供給が現実的に


NTTと三菱重工が大気の揺らぎが激しい環境下で世界最高効率のレーザ無線給電を実現。1キロメートル先で152ワットを受電し、送光1キロワットに対して15%の変換効率を達成しました。離島・被災地・宇宙など、電力ケーブルが届きにくい場所での新たなエネルギー供給の可能性が期待されます。

NTTと三菱重工業は、1キロメートル先へのレーザ光によるワイヤレス給電の実験で、光源の出力1キロワットに対し、152ワットを受電する効率15%を達成しました。今回の実証は、長距離伝送後にビームを均一化する「ビーム整形技術」と、大気の揺らぎによる影響を抑える「出力電流平準化技術」を組み合わせた成果です。大気の揺らぎが強い屋外環境で行われ、安定した給電が確認されました。

この技術は、これまで電力ケーブルの敷設が難しかった離島や被災地での電力供給や、宇宙用途などの新市場に応用可能です。受光側にはシリコン製の光電変換素子が用いられ、高効率化とコストのバランスが考慮されています。実験は和歌山県南紀白浜空港近辺の旧滑走路で実施され、実際に30分間の連続給電にも成功するなど、実用性の高い結果が得られています。

今後はより大電力を扱うレーザ源や、受電装置の最適化、さらに環境変化を見越したシステム設計などの研究を進めることで、この技術を遠隔地や災害時の電力インフラとして本格展開することが見込まれています。

詳しくはNTT株式会社まで。
レポート/DXマガジン編集部

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