千曲市が令和7年度に打ち出した「伴走型DX」はただの外部支援ではありません。CIO（副市長）を軸に全庁を巻き込み、情報システム導入から職員研修まで一体で進める伴走支援が始まります。地域密着の実績を持つ支援者と共に、市民サービスと働き方がどう変わるのか注目です。
千曲市の自走型DXを支える“伴走”の中身
長野県千曲市は令和6年度に策定した「千曲市DX推進計画」を踏まえ、令和7年度に向けて伴走型の支援体制を本格化させます。今回受託した支援者は長野県内で白馬村・飯山市・信濃町・松川村など多数の自治体支援実績があり、地域に根差したノウハウを持つ点が特徴です。コロナ対応を契機に再認識された行政デジタル化の潮流の中で、千曲市は外部の専門性を取り込みつつ自走化を図ります。
支援の中心はCIO（副市長）を起点とした全庁体制の強化です。CIOに対する技術的助言や、DX関連会議への出席・提案説明を通してマネジメント面を補佐します。国の政策や民間技術動向を踏まえた助言により、千曲市の施策が現場に即した方向へ進むよう整備を後押しします。こうした助言は単発の提案にとどまらず、実行可能なロードマップの提示につながる点が重要です。
情報システム導入の支援にも具体性があります。予算編成段階での導入計画や概算見積への助言、業務担当課からの相談対応、仕様書作成の補助といった実務支援を行います。これにより、導入の初期段階から現場の実態を反映した設計が可能になり、費用対効果の高い選定が期待されます。市の意思決定に寄り添った専門的サポートが、失敗リスクを低減します。
業務効率化の取り組みも並行して進めます。各担当課へのヒアリングで業務量や課題を把握し、デジタル技術やAI活用で効率化が見込める業務を抽出します。抽出した業務については業務フローの見直しや最適ツールの選定を助言し、現場が自走して改善を続けられる仕組み作りを目指します。職員向けの啓発や研修も含め、スキル向上を図る体制が整うことが期待されます。
最終的な狙いは千曲市が外部に依存せず継続的にDXを推進できる自走体制の構築です。市民サービスの向上と職員の働き方改革を同時に実現するため、技術面・運用面・人的側面を一体的に支援する伴走型の手法が採られます。地域に根差した実績を持つ支援者と共に進めることで、千曲市のDXは単なるシステム導入にとどまらない変化を目指します。
詳しくは「フォーバル」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部 權
