starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

味の素グループ、生成AIとDXで冷凍弁当から物流まで改革!企業と社会を同時に変える挑戦とは



味の素グループは、デジタルを手段として企業変革を加速し、「アミノサイエンス®で人・社会・地球のWell‑beingに貢献する」ことを目指してDXを推進しています。DXの導入に際しては、働き方改革をステージゼロ(DX0.0)と位置付け、心理的抵抗を下げる土壌づくりから始めています。以降、DX1.0で全社のオペレーション力を高めるオペレーショナル・エクセレンス(OE)の導入、DX2.0で外部パートナーと連携するエコシステムの構築、DX3.0で事業モデルの変革と新事業創出、最終のDX4.0でESG/SDGsに資する社会変革の実現を段階的に進める体制を整えています。





データを活用した経営高度化のため、バリューチェーン全体のデータを統合・利活用する基盤としてADAMS(Ajinomoto DAta Management System)を整備しています。組織面ではCDOをリーダーとするDX推進委員会を設置し、OEやマーケティング、SCM、R&Dなどの機能別小委員会を通じて、縦割りの事業本部に横軸で変革を通すガバナンスを採っています。CIOが率いる事業モデル変革タスクフォースや、生成AIの活用・セキュリティ判断を担うAI小委員会も設置しており、経営と技術の両面での整合を図っています。









技術面では主に5分野に重点を置いています。マーケティング領域ではDMPを用いた顧客データ統合によりパーソナライズドマーケティングを推進し、R&Dでは開発DMPとAIを活用して素材探索や配合設計を加速させています。SCM分野ではスマートSCM化により在庫・コスト・ESG課題への対応を目指し、工場面ではM4.0プロジェクトを基盤にセンサーやロボット、AIを導入したスマートファクトリー化を進めていますAI活用では、2023年10月に社内専用の生成AIツール「AJI AI Chat」を導入し、RAGなどの強化を図りつつ利用促進を進めています。さらに2024年4月にはDX推進委員会内にAI小委員会を設け、技術・活用情報の収集や横展開、セキュリティ方針の決定を行っています。





具体的な事業モデル変革の事例としては、製薬分野でのCDMOサービス構築、再生医療・細胞治療向けのトータルソリューション、電子材料(ABF)開発におけるマテリアルズインフォマティクス活用などが挙げられます。マーケティング面では2023年4月に設立したマーケティングデザインセンター(MDC)と、2024年4月に新設したD2C事業部が連動して、製品開発段階から伴走する体制を作り、Cook Do® PREMIUMなどのヒットにつなげています。





消費者向けの新サービス例としては、ANPSを活用した栄養設計とおいしさ設計技術を組み合わせた冷凍宅配弁当「あえて、®」を2024年1月31日からD2Cで発売し、当初計画を上回る売れ行きで推移しています。FaaS(Food as a Service)構想では、健康診断データなどとも連携し、個人の健康ニーズに合わせた食事ソリューションの提供とデータ蓄積による継続的な価値創出を目指しています。また、物流面では食品大手企業間の共同配送を進めるジョイントベンチャーF‑LINE株式会社の設立や、複数企業と卸店の物流データ連携によるドライバーの待機時間短縮等を目指すプロジェクトが進行中です。





これらの取り組みは、企業内でのオペレーション改革に留まらず、異業種や行政・NPO等とのコレクティブ・インパクトを通じた社会課題の解決へと展開されつつあります。味の素グループはDX推進により事業と社会価値の両立を図り、2025年4月には「DX銘柄2025」に選定されるなど外部評価も得ています。今後はADAMSを中心としたデータ基盤強化、AI利活用の横展開エコシステムとの協働によるスケール化を通じて、食と健康の分野で社会変革をリードしていく方針です。





詳しくは「味の素株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松


    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2025
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.