
北海道・釧路市の「釧路市DX推進ラボ」は、産学官金の連携体制を活かし、地域中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援しています。釧路地域DX推進協会を中核に、ITベンダーや商工会議所、金融機関、大学などが連携。企業の課題に寄り添いながら伴走型支援と人材育成を進めています。
背景には、釧路地域の中小企業が抱える「人手不足」と「高齢化」の課題があります。デジタル化は解決の有力な手段ですが、企業にはノウハウ不足が目立ち、相談窓口も不足していました。そこでラボは「支援の仕組みを自ら構築する」との使命感から、DXを推進する仕組みづくりを開始しました。
これまでに年間5回のセミナー・研修を実施し、延べ87名が参加。伴走型支援では2件の企業支援を行い、DX認定取得事例も創出しました。たとえば情報通信業のA社では、経営戦略の整理やIT導入を通じて業務効率化や新たなマーケティング活用の可能性を見出しました。
ラボはまた、地域の支援人材育成にも注力。セミナーや実践的なチーム支援を通じて専門人材のスキル向上を図り、今後は育成した人材による支援チームが企業に対応できる体制を整える計画です。
釧路市DX推進ラボは今後、道内他地域とも連携し、成功事例の横展開や知見共有を進める方針。相談窓口のシームレス化を目指し、支援機関同士が主体的に協力し合う仕組みを構築することで、北海道全体のDX推進の底上げを狙っています。
詳しくは釧路市まで。
レポート/DXマガジン編集部
