
日本が再び世界最先端の計算能力に挑みます。理化学研究所と富士通、そして米NVIDIAが連携し、次世代スーパーコンピュータ「FugakuNEXT(フガクネクスト)」を開発すると発表しました。開発費は1,100億円(約7,500億円)規模。AIとシミュレーションを統合する“ゼタスケール級”の計算機として2030年ごろ稼働予定で、医療や気候変動対策など幅広い分野での革新が期待されます。
世界初の「AI×HPC」統合で社会課題解決を狙う
現行の「富岳」は2020年に稼働し、コロナ禍で飛沫感染シミュレーションなど社会に直結した研究を支えました。その後も世界トップクラスを維持していますが、フガクNEXTはさらに一歩進化します。
最大の特徴は、日本の主力CPUに加え、初めてNVIDIAのGPUを本格採用する点です。高速演算とAI処理を融合させることで、創薬や次世代エネルギー開発、気候変動の精密予測など、これまで不可能だった大規模な計算が可能になります。
世界では米中が「エクサ級」スパコン競争を繰り広げていますが、日本はその先の「ゼタ級」に照準を合わせました。科学研究だけでなく産業応用にも直結する“国家級インフラ”として、AI時代の国際競争力を左右する存在になりそうです。
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レポート/DXマガジン編集部
