
東京ガス、三菱自動車、Natureの3社は2025年度下期から、東京都でEV遠隔充電制御の実証を実施します。9月5日から『アウトランダーPHEV』所有の戸建てを対象にモニター募集を行い、需給ひっ迫の回と料金・CO2削減効果を検証します。
連携で進める「時間最適化」と家庭配慮の両立

東京ガス、三菱自動車、Natureの3社は、東京都の「家庭の環境アクション推進事業」に採択された遠隔充電制御の実証を2025年度下期より開始します。本実証は、車両のSOCや電力市場価格、宅内消費電力を連携して充電時間帯を最適化するシステムを構築し、夕方の充電集中を避けて電力需給のひっ迫抑制を目指します。遠隔指令で自宅の充電器を自動制御する仕組みを検証します。
モニター募集は2025年9月5日から(~9月23日予定)で、対象は東京都内戸建住宅で屋外コンセントから充電する三菱自動車の『アウトランダーPHEV』所有者です。参加にはコネクティッドサービス「MITSUBISHI CONNECT」加入と『Nature EV Switch』『Nature Remo E』の設置、Wi‑Fi環境が必要です。実証期間は2025年12月~2026年5月(予定)で、参加者にはQUOカード20,000円分と充電量・時間帯に応じた「充電ポイント」が付与されます。
戸建てでの課題である契約容量超過によるブレーカー遮断については、宅内消費と連携して充電計画を自動調整し回避を図ります。太陽光発電設置世帯では余剰電力に応じた充電最適化により自家消費の最大化も検証します。役割分担は、東京ガスが実証全体の統括と分析、三菱自動車が車両データの提供・連携、Natureが電力市場価格等をもとに充電計画を策定して充電器へ指示する形です。各社は受容性やCO2削減量、需給ひっ迫回避効果や経済性を総合的に評価し、事業化に向け検討を進めます。
詳しくは「東京ガス株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權
