
AIアバターとの会話で認知症やフレイルの兆候を楽しくセルフチェック。株式会社HYPER CUBEの新サービスが、2025年8月から実証を開始し、10月の提供開始を目指します。身近な場で早期発見を促す仕組みに注目です。
会話で“自然に”診る、検査のハードルを下げるUX

「トモニ for 疾患チェック」は、AIアバターと自然に対話しながら認知症やフレイルのセルフチェックができるサービスです。操作は簡単で、専門知識や高度な端末操作は不要に設計されています。タブレット画面を見ながらスタッフが寄り添える仕様で、デジタル機器に不慣れな高齢者でも安心して利用できます。会話の中に検査項目を組み込み、検査を受けているという心理的負担を軽減する点が最大の特徴です。
チェック結果は自動でデータ化・判定され、非専門者でも声掛けや次のアクションが取りやすい出力を行います。岡山市の実証実験では参加した高齢者400人のうち95%が「操作が簡単で他の人にも勧めたい」と回答し、ユーザビリティの高さが示されました。既存の「トモニ for フレイルチェック」は岡山市内の薬局・医療機関等26か所に導入済み(2025年5月時点)で、導入基盤を活かした展開が期待されます。
背景には高度化する高齢化社会と検査実施のハードルがあります。従来の認知症検査は専門家が約20分を要し、約70%の被験者が心理的苦痛を感じるとの報告もあるため、日常生活の延長で自然にチェックできる手法の需要が高まっています。株式会社HYPER CUBEはAIデータ解析を活用したプラットフォームで、自治体や調剤薬局と連携して早期発見から介護予防センターなど専門機関へのスムーズな橋渡しを目指します。企業ビジョン「遊びが予防になる社会をつくる」のもと、楽しみながら予防に取り組む体験を地域に広げる狙いです。
詳しくは「株式会社HYPER CUBE」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權
