
NTTアノードエナジーが苫小牧で18,200kW出力・76,776kWhの大規模蓄電所を2025年8月着工、2028年度に運転開始予定です。再エネの波を受け止め、地域の電力安定と脱炭素を同時に進める革新的な挑戦が始まります。
苫小牧蓄電所の中身と狙い
NTTアノードエナジーは北海道苫小牧市にリチウムイオンを用いた特別高圧蓄電所を建設します。PCS出力は18,200kW、公称容量は76,776kWhで、一般家庭約6,700世帯分の1日消費量に相当します。工事は2025年8月に開始し、2028年度の運転開始を予定しています。事業は資源エネルギー庁の「令和6年度 再エネ導入拡大・系統用蓄電池等導入支援事業」に採択されています。
同社は全国9電力エリアでの運用実績を活かし、「エネルギー流通プラットフォーム」を導入します。これにより容量市場、需給調整市場、卸電力市場といった複数市場での取引を最適化・自動化します。遠隔地の再エネと連携した同時同量制御や、将来の24時間・週7日のカーボンフリー電力供給も視野に入れており、段階的にユースケースを拡張する計画です。
本プロジェクトはNTTのGXブランド「NTT G×Inno」に位置づけられ、田川蓄電所での同時同量制御開発など既存の知見も活用します。地域の系統安定化と脱炭素の両立を目指す実装フェーズとして、運用開始後の実績が注目されます。
詳しくは「NTTアノードエナジー株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權
