
八戸学院大(青森)同窓会40周年の記念講演が13日、八戸市内で行われ、同大学野球部OBの広島・秋山翔吾外野手(37)が約1時間の講演を行った。大学当時の思い出話から、メジャー挑戦を決めたきっかけなど、参加した小学生や保護者ら約100人に自身の経験を語った。
講演では「素振りで学生寮の畳をすりへらした」と、同大学野球部員の間で語りつがれる“秋山伝説″の真相を問われた。「もともとボロボロだったので、いくらバットを振ったとはいえ、僕のせいじゃないと思うのですが…」と笑いを誘いながらも、「そういうことにしておきましょう!」と締めくくった。
秋山は八戸から世界へはばたいた。「ここでの4年間がなければプロにはなれなかったと思います」と話す。当時の藤木豊監督(現東日本国際大監督)は、いつでも秋山を奮い立たせた。「どこかで満足したいところがありましたけど、(藤木監督は)妥協を許してくれなかったので。プロになるための声掛けというのは大きかったです」。恩師のカツに「まだまだやらなきゃいけない」「今のままで満足はできない」と常に高みを目指してきた。それがメジャー挑戦や日本代表選出につながった。
冬は積雪にも悩まされ、選手獲得にも苦戦を強いられることの多い地方大学。それでも、環境を言い訳にはしない。「自分で世界に行ったというより、大学に育ててもらったと思っているので、同じ環境で過ごしたという共通点を知ってもらいたいです」。八戸学院大卒業生(当時は八戸大)の誇りを胸に、これからもプロ野球界を盛り上げていく。【木村有優】
