後輩が支え「ガッツパー」＝堀川、なじみの地で歓喜―日本プロゴルフ

　序盤の３番（パー４）。堀川の第１打は右に曲がり、崖状の林へ。ボールがなかなか見つからない。３打差の首位で出ながら、この時点で同組の嘉数に１打差と迫られている。ロストボールか…。 　すると「ありました！」と元気な声。観戦に来ていた地元静岡県三島市が拠点の日大ゴルフ部員たちが、手分けして堀川先輩のボールを探し、見つけた。２打目で林を脱出した堀川は、残り１０５ヤードの第３打を鮮やかにピンそば１メートルに。「ガッツパー」を決めた。 　このホールで嘉数がバーディーチャンスを逃し、風向きが変わる。堀川は５番、７番でバーディー。後半は１４番のダブルボギーもあったが、１６番でチップインバーディーを奪って優勝をたぐり寄せた。短いウイニングパットを沈めると、ほっとした様子で「長い一日だった」。実感がこもった。 　トッププロになった今でも母校の合宿などに参加。「そういう環境に身を置き、自分でバッグを担ぐことで初心に戻れる。学生たちのエネルギーは刺激になる」。日大時代によく利用した今大会のコースでビッグタイトルを獲得。「恩返しができてうれしい」。１８番グリーン近くに陣取った後輩たちの前に歩み寄ると、安堵（あんど）の表情が会心の笑みに変わった。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕日大ゴルフ部の学生らと撮影に応じる同校ＯＢで優勝した堀川未来夢（中央）＝７日、静岡・グランフィールズＣＣ 〔写真説明〕３番、ティーショットを放つ堀川未来夢＝７日、静岡・グランフィールズＣＣ 〔写真説明〕優勝を決めて喜ぶ堀川未来夢＝７日、静岡・グランフィールズＣＣ