山下、強さ示した後半＝母に贈る「夢」実現―ワールドレディースゴルフ

　２０歳の山下が４日間トップを守り、堂々たる戦いで国内メジャー初制覇を遂げた。「うれしい気持ちでいっぱい。たくさんの方に支えられて、メジャーで勝つことができた」。感謝の言葉を口にした。 　前半は我慢の展開。６打差を追ってスタートした同組の青木が４バーディーを奪うなど激しく追い上げてきたが、イーブンパーで耐えた。「ずっと緊張していた」と振り返ったが、表情には出さずにプレーした。 　リードが３打になって迎えた後半は、精神面の強さが際立った。１２番ではバーディーチャンスにつけた青木に対し、先に３メートルのバーディーパットを沈めた。「下りの難しいラインを決め切れた。あそこで流れをつくれた」。１５番でも青木より先に４メートルを決めてバーディー。前日までの貯金を生かし、最終日に一つ伸ばして逃げ切った。 　同じ２００１年生まれの笹生、西郷が先に活躍して「焦りはあった」そうだが、今季４勝の西郷より前にメジャー覇者になった。「美夢有」の名前は「美しい夢をかなえられるように」という両親の思いに、母の有貴さんが自身の一文字を加えた。母の日に娘は夢を実現。観戦した有貴さんへ、最高の贈り物になった。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕国内メジャー初制覇を遂げ、母・有貴さん（右）に祝福される山下美夢有＝８日、茨城ＧＣ西 〔写真説明〕８番、ティーショットを放つ山下美夢有＝８日、茨城ＧＣ西