三井住友銀行の、クレジットカード、デビットカード一体型である「Oliveフレキシブルペイ」は非常に便利で特典豊富なカードです。
ただ画期的すぎるためか、拒否反応も世間にしばしば見られます。
インターネット上でも、まだ持っていない人が質問をし、持っている人がネガティブな感想を返す場面を目にします。
使いにくそうに見える場面もあるものの、きちんと対応すれば便利と確信する筆者が、ネット上のネガティブな意見を取り上げ、この解決を試みます。
「Oliveのイメージがつかめない。持つ意味がわからない」
Oliveは一言で言えば「キャッシュカードとクレジットカードを一体型にしたカード」です。
他にも豊富な機能がありますが、デビットモード(銀行口座から決済時引落し)など、別に使わなくて構いません。
こういったタイプのカードは昔からありますが、性能の優れたものはあまり見当たりません。
Oliveは、ネット銀行に近い利便性と、高性能・高還元の三井住友カードを組み合わせているところが魅力です。
それぞれの機能についての代表的メリットです。
・ 銀行 … 他行振込月3回まで無料/三井住友銀行ATMがいつでも手数料無料
・ クレカ … コンビニや飲食店で7~20%還元/ゴールドなら年間100万円利用で手数料永年無料、さらに毎年1万ポイントのボーナス
「アプリが多すぎてわかりにくい」
確かにOliveとその周辺のアプリは多く存在し、区別がよくわからないという悩みはあるかもしれません。
関連アプリはこれだけあります。
・ 三井住友銀行アプリ
・ 三井住友カード「Vpass」アプリ
・ Vポイントアプリ
・ VポイントPayアプリ
ただ、整理してみればすべて必要なものであって、決して多すぎるわけではありません。
銀行のアプリと、クレジットカードのアプリがあるのは普通のことです。
ただOliveの場合、クレジットカードの手続きも銀行アプリでやることが多く、これも複雑さを嵩上げする理由のひとつではあります。
Vポイントアプリは旧Tポイントアプリです。
スマートフォンで提示してポイント付けてもらう際に必須で、これが別に存在するのは現状やむを得ないでしょう。
Vポイントをスマートに買い物利用できるVポイントPayはわかりにくいかもしれませんが、絶対に使わなければならないということはありません。
Vポイントは「キャッシュバック(カード代金充当」「Vポイントアプリ提示」「Oliveのポイントモード」でも使えます。
Oiveのわかりにくさは、自由度が高いゆえというところもあるのです。
わかる部分からマスターしていけばいいでしょう。
「VISAブランドしか選べない」
Oliveのクレジットカード(およびデビットモード)は、VISAブランドしか選べません。
Mastercardの欲しい人は、三井住友カード(NL)を申し込みましょう。
ただし特にAndroidの方は、モバイルタッチ決済が使えるVISAのほうがなにかと便利ではあります。
「カード引落しが三井住友銀行限定なのが使いにくい」
このご不満はよく見かけますが、筆者には正直、よくわかりません。
キャッシュカード一体型クレジットカード自体は以前から存在していますが、一体型のクレジットカードについて、キャッシュカードの銀行以外で引き落としたいという希望など目にしたことはありません。
銀行としてのOliveは月3回まで他行振込無料ですから、Oliveを給与振込口座にして、カード代金以外は従来使っていた銀行に資金移動すればいいのではないでしょうか。
どうしても他行で引き落としたいのなら、三井住友カード(NL)も持ち、そちらをメインに使えばいいでしょう。
Oliveだろうが三井住友カード(NL)だろうが、モバイルで快適に使えるカードであって、現物を持ち歩かなくても構いません。
使わないOliveの特典も三井住友カード(NL)のほうで利用できます。なお給与振込口座をOliveにすると、毎月200ポイントもらえます。
「ATM無料回数が少ない」
三井住友銀行の既存口座を使っている人だけに見られる、Oliveへの不満です。
三井住友銀行にはSMBCポイントパックというサービスがあり(新規受付はすでに停止)、これによってコンビニATMが月最大3回まで無料になります。
ポイントパック利用者からすると、Oliveに切り替えると、コンビニATM無料利用が原則ゼロ回となり、減ってしまうわけです。
選択できるサービスとして、コンビニATM1回無料にすることは可能ですが、この場合、給与振込による毎月200ポイントは得られなくなります。
筆者の家内も三井住友銀行がメインバンクですが、まさにこれを理由にOliveに切り替えていません。
しかし、工夫次第です。コンビニATM利用は次の手段でなんとかカバーできます。
・ 月3回他行振込無料を活かし、ネット銀行に振り込んでおいて、そちらの無料利用で引き出す
・ ことら送金対応銀行なら、振込無料
・ 三菱UFJ銀行ATM(支店を除く)なら、平日昼間手数料無料
・ 毎月25日と26日(月によって変動するが、給料日とその翌営業日)は、三菱東京UFJ銀行ATM(支店を除く)が終日無料
・ Oliveは三井住友銀行ATMが時間を問わず無料
・ Oliveのアカウントをプラチナリファードにすると、月最大2回までコンビニATM無料
給与所得者でない筆者は、Olive開始当初の選択によるコンビニATM無料1回を、その後ポイントアップ店舗での追加1%に切り替えました。コンビニATMでの直接引き出しを完全に放棄したのです。
ATMを無料で使うためには、他の銀行も利用しましょう。
「サブスクの支払いを拒否された」
Oliveをメインカードにするときの問題点があります。
Oliveのカード番号は基本デビットモードのものであるため、サブスクの支払いに登録しようとすると、拒否されることがあります。
格安SIMやカーシェアも同様です。ですが大丈夫です。ちゃんとOliveにはクレジットカード専用番号があります。
1. 三井住友銀行アプリの「Oliveクレジットモードに設定中」の枠内をタップ
2. 「フレキシブルペイ」が開く
3. 最下部の「メニュー」をタップ
(※メニューでなく「カード番号」をタップすると、デビットモードの番号が出てくるので、操作が違います)
4. 「クレジットモードメニュー」が開く
5. スクロールすると「クレジットモード専用カード番号」メニューが出てくるのでタップ
6. 「三井住友カードのお知らせ」ポップアップが出るので「はい」
7. 登録電話がん号を入力し、「SMSを送信して認証」をタップ
8. SMSで届いた認証コードを入力して「次へ」
9. クレジットモード専用のカード番号が表示される
鉄道のチケットをオンライン購入後、駅でカード現物を提示し、または差し込む必要があるケースがあります。
このケースについては、クレジットモード専用番号を使うと、トラブルになるので気をつけましょう。
※ 上記手順の「5」の文言が当時は「VpassID登録用会員番号照会」となっていました。
ユニークであるがゆえに嫌われることもあるOlive
Oliveへの世間の共通する不満を拾い出し、回答しました。
いずれの不満も、致命的なものではないと筆者は考えます。
筆者自身は銀行機能もカード機能も快適に利用しており、困ったことはありません。
最先端の便利アイテムですから、怖がらずに挑んでいただきたいと思います。
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