固定資産税や自動車税、それに住民税と、税金支払いが続く季節です。
税務署はどの時期に「税務調査」をすることが多いのか? 申告ミスには注意が必要
税金は、QRコード決済で支払うのが手軽で便利です。
ただ、当日のうちに多額の支払いをしようとすると、チャージ金額の制限があってできないこともあります。
納税における注意事項、とりわけチャージ金額の制限とその対処法をまとめました。
ポイント付与の有無についても記します。
税金をいかにキャッシュレスで支払うか
納税のキャッシュレス化はだいぶ進化し、ひとまず固定化されたようです。
おおむね次の手段で支払えます。
クレジットカード(オンライン決済)
QRコード決済(請求書)
コンビニと電子マネーとの組み合わせ(請求書)
Amazon Pay(国税のみ)
国税のみ支払えるAmazon Payを除いて、各決済手段を簡潔に振り返ります。
クレジットカードは手数料が掛かるので入会キャンペーンを利用する
クレジットカード納付の場合、窓口納付の手段はありません。
すべてオンライン納付となります(例:地方税お支払サイト)。
通常のネットショッピングと同じような手順で支払えますが、大きく違うのは支払手数料が利用者持ちという点です。
還元率1.0%のカードなら手数料を負担しても損はしませんが、最近では人気のある納付手段とはいえません。
ただ、これ以上ない有益な利用シーンがあります。
クレジットカードに新規入会し、入会キャンペーン達成のため一定額を利用するのに税金は最適です。
筆者宅では毎年、新たに申し込んだカードで固定資産税を支払います。
他には、リボ払いキャンペーンも活用します。
クレジットカードについては、利用限度額に気をつけてください。
限度額とは、ひと月に使える額ではありません。
信用で掛売りさせてもらっている、つまりカード決済後支払いが済んでいない金額の総額が、限度額の範囲内でなければなりません。
QRコード決済はポイントが付くものを選ぶ
QRコード決済で支払えるのは税金だけでなく、納付書のある請求、たとえば公共料金等も対象になります。
キャッシュレスなのに手数料が不要、しかも自宅で請求書を読み取りすぐに納付できるため、人気の高い方法です。
ただ決済時にポイントが付かない例が多数です。
それでも、クレジットカードからチャージする際にポイントが付くことが多く、カードとQRコード決済の組み合わせ次第では有益です。
こんな組み合わせが、キャッシュレス派にはおすすめできます。
楽天ペイ × 楽天キャッシュ(楽天カードからチャージ)
au PAY × エポスゴールドカード
LINE Pay × 三井住友ゴールド(NL) ※チャージ不要で実質カード払い
ファミペイ × ファミマTカード等 ※ファミリーマート店頭での支払いになる場合もある
ファミペイの場合、決済でもボーナス(10円)が付きます。チャージできるカードについては、次の電子マネーの項も併せてご確認ください。
PayPayやd払いでは、現在ポイントを付ける支払方法がありません。
PayPayはチャージせずに直接クレジット払い(PayPayカード)で支払えるのがメリットですが、PayPayステップの算定額に加えてもらえる以外のプラスアルファは一切ありません。
PayPayステップを達成すればいいのかもしれませんが、そもそもPayPayステップは、月30回の支払いをすることでおおむね達成するわけで、さらに税金を支払う意味はないでしょう。
コンビニと電子マネーとの組み合わせ
この組み合わせは対応範囲がかなり広く、税金や公共料金だけでなく、コンビニ払いの請求書全般に対応しています。
セブン-イレブンでnanaco払い(決済時のポイントなし)
ミニストップでWAON払い(決済時のポイントなし)
ファミリーマートでファミペイ払い(決済時のボーナスあり)
ファミペイは電子マネーではありませんが、機能は似ています(ファミリーマートでは電子マネーと称しています)。
いずれも納付書をコンビニに持ち込むと、電子マネーの残高で支払えます。
nanacoやWAONは、Apple Payでのチャージを除けば、基本は次の手段でチャージします。
nanaco…セブンカード・プラス
WAON…イオンカード・セレクト(オートチャージ)
銀行一体型の「セレクト」でない通常のイオンカードは、チャージ時にポイントが付きません。
決済の際もポイントは付かないので、キャッシュレスとしてはメリットが少ないものです。
ただし、イオンカードのJCBブランドなら、次の通りファミペイへのチャージでポイントが付きます。
ファミペイにチャージできるのは、JCBブランドのカードだけです。
その中でもおすすめのカード(チャージ時のポイントが付く)です。
ファミマTカード
PayPayカード
イオンカード(毎月10日はポイント倍)
ビューカード
還元率1.0%でチャージのできるPayPayカードは特におすすめです。
イオンカードも、毎月10日のチャージなら還元率1.0%です。
支払いに関するチャージの制限等
見てきましたとおり、QRコード決済や電子マネーで税金を納付する場合、事前のチャージがカギになっています。
チャージ要らずでポイントが付くのは、三井住友カードで使うLINE Pay(チャージ&ペイ)のみです。
チャージその他に関する、金額の制限がいろいろあるので気をつけましょう。
見ていきます。
30万円以上のキャッシュレス手段は原則クレカのみ
納付書で支払える税金は30万円以下に限られます。
したがって、30万円を超える税金をキャッシュレスにする場合、クレジットカードのみとなります。
ただAmazon Payでの国税納付に関しては、利用者が30万円以下になるよう任意に分割して納付しても良いとのことです(Web上の情報であり、税務署に確認のうえでの納付をおすすめします)。
au PAYチャージは他社カードが有利だが月5万円までの限度あり
au PAYは、国税納付の場合のみ決済時のポイントが付きます。地方税では付きません。
いずれにしても、チャージの際にポイントが付くのでお得な納税の方法です。
系列のau PAYカード(スタンダード)からチャージしても、ポイントが付かないのが難点です。
系列外の、こんなカードでのチャージがおすすめです。
エポスゴールドカード
三井住友ゴールド(NL・Mastercard)
SAISON GOLD Premium
PayPayカード(Mastercard)
VISA、JCBブランドは、エポスやセゾン等を除き、チャージ自体不可のカードが多いです。
Mastercard、アメックスならチャージ可ですが、すべてのカードでチャージ時にポイントがつくわけではありません。
つい先日までは、チャージ用にOrico Card THE POINT(Mastercard)を強くおすすめしていました。
2024年4月よりポイント交換がのきなみ切り下がるので、外しました(まだWAON POINTへの等価交換があります)。
さて、au PAYカード以外どのカードでチャージする場合でも、「月間5万円」がチャージの上限となっています。
5万円を超える額をチャージしたい場合、計画的に前の月からチャージをしていきましょう。
ファミペイの他社カードチャージ額を増やすには本人確認が必要
ファミペイへはJCBカードからチャージができます。
PayPayカードやイオンカード、ビューカード等のJCBなら、チャージでポイントが付きます。
特に還元率1.0%のPayPayカードはおすすめです。
ただ、初期状態では税金は少額のものしか支払えません。チャージ上限がこのとおりです。
1回…5,000円
1日…1万5,000円
1か月…2万円
ただし「本人確認」があると、上限が一気に増えます。
1回…3万円
1日…10万円
1か月…30万円
ファミマTカードは初期状態で、こうなります。
1回…3万円
1日…10万円
1か月…10万円
本人確認の設定はこちらをご参照ください。
LINE Pay(チャージ&ペイ)は本人確認しないと限度額10万円
三井住友カードをLINE Payにセットすると、チャージ不要で請求書支払いができます。
ポイントもたまります(0.5%)。
ただし、LINE Payを本人確認しないで使う場合は、月の限度額が10万円となっています。
本人確認すると、1日30万円、1か月50万円まで増えます。
ただしいずれにしても、30万円を超える請求書はQRコード決済では支払えません。
nanacoのチャージ制限は1日3万円、全体5万円
nanacoにセブンカード・プラスからチャージすると、セブン-イレブン店頭で税金等が支払えます。
QRコード決済の流行で地味になった手段ですが、まだまだ役立ちます。
チャージ時にポイントも付きます。
この方法ですが、チャージの限度額があります。
1日…3万円
チャージ上限額…5万円
では5万円までの税金までしか支払えないのかというと、2枚以上のnanacoを使えば対処できます。
セブンカード・プラスがnanaco一体型の場合、券面一体型のnanacoとnanacoモバイル、それぞれに5万円チャージ可能なので、10万円までは支払えます。
筆者はこの方法で合計7万円チャージ(2日必要)し、マンションの更新時保険料を支払いました。
やや複雑な方法のため、店舗のスタッフに経験のない可能性があります。
「nanaco2枚で支払う」ことを明確に伝えたうえ、「残高不足」の表示に対して「支払いを続ける」を選べば大丈夫です。
キャッシュレス納税は計画的に チャージの上限に気をつけましょう
納税はキャッシュレスが便利でお得です。
ただ、気を付けないと必要なチャージが間に合わなかったり、せっかく決済出来てもポイントが付かなかったりします。
チャージできる額には上限もあるので、気を付けましょう。
なお納税で最大の利益を得たい場合、クレジットカードの入会キャンペーン利用をおすすめします。