新たなUCLのリサーチ報告書が先進的DLTネットワークのエネルギー消費レベルを明らかに

DLTの環境影響についてのUCLのリサーチで6種類のプルーフ・オブ・ステークのコンセンサス・メカニズムについて検討が行われ、Hedera Hashgraphのエネルギー出力が最低であることが明らかに

ロンドン--(BUSINESS WIRE)---- （ビジネスワイヤ） -- 世界大学ランキング上位10位に入るユニバーシティ・カレッジ・ロンドン（UCL）は、多様な分散型台帳技術（DLT）のさまざまな環境影響に関する新たな重要な研究論文を出版しました。この論文は、プルーフ・オブ・ステークのような第2世代コンセンサス・モデルのエネルギー消費について検討したもので、第2世代のモデルは、それまでのプルーフ・オブ・ワークと比べてエネルギー消費面の特性が優れていると言われています。UCLのブロックチェーン技術センター（UCL CBT）の研究者は、6種類の第2世代システム（Algorand、Cardano、Ethereum 2.0、Hedera Hashgraph、Polkadot、Tezos）のエネルギー需要を定量化して比較しました。論文の全文は、こちらでご覧いただけます。

この研究論文では、研究対象となったシステムの中でHedera Hashgraphの総エネルギー消費が最低であることが分かりました。UCL CBTエグゼクティブディレクターのPaolo Tasca博士は、このように語っています。「現時点で、プルーフ・オブ・ステークの利点はブロックチェーンの分野でよく認識され、理解されています。しかし、この研究によって私たちは、すべてのプルーフ・オブ・ステーク・ネットワークが同等ではないことを明らかにしました。これは、投資家や導入者がネットワークを選ぶ際に慎重になる必要がある問題です。Ethereum 2.0がプルーフ・オブ・ステークになることは素晴らしいことですが、このような結果を見ると、環境に影響を与える影響について警戒を続ける必要があることは明確です。」

UCL CBTによるこの研究は、バリデーター・ベースのSybil攻撃耐性スキームに対する基本的な数学的消費モデルを定式化することによって行われました。このモデルは、分析対象システムのバリデーターの数やスループット特性といった一般的な説明変数に基づいてトランザクション当たりのエネルギー消費を定量化することが可能です。

究極的には、この研究は、多様なコンセンサス・プロトコルのエネルギー需要がアクティブなバリデーターの数に依存していることを示しました。UCLの研究者は、分散型台帳技術（DLT）ネットワークでは、アーキテクチャーの設計上の選択がエネルギー消費に及ぼす影響と、ノード・オペレーターが使用するハードウェアの質に注意する必要があると警告しました。この研究では、DLTネットワークの規模が拡大するにつれて環境へのやさしさを重視する姿勢を維持する必要があると結論されました。

Tasca博士は、次のように結論付けています。「この研究の発見事項は、既存のDLTの設計上の選択肢を改善するための素晴らしい出発点であり、持続可能性を常に意識しつつ新たなコンセンサス・プロトコルを開発する端緒でもあります。私たちは、現状のスループットとバリデーター数を適用することで、Hedera Hashgraphのエネルギー消費特性が最も好ましいことを明らかにしました。」

詳細情報については、こちらで報告書全文をダウンロードしてください：http://blockchain.cs.ucl.ac.uk/blockchain-energy-consumption/

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンについて

1826年にロンドンの中心部で設立されたUCLは、ロンドンの中心的な総合大学であり、スタッフの数は1万3000人、学生数は150カ国4万2000人を超えています。2022年にQS世界大学ランキングで8位にランクされたユニバーシティ・カレッジ・ロンドンは、世界で最も優れた大学の1つです。本学は宗教を問わず学生を受け入れたイングランドで最初の大学であり、女性を男性と同じ条件で受け入れた最初の大学でもあります。現実世界の問題に取り組むことを目指したUCLの学術的優秀と研究という創立原理は、今日までその気風の源泉であり続け、これは、世界の健康の大きな課題、持続可能な都市、文化的理解、人類の福祉、変容的テクノロジー、正義と平等に関する研究活動への取り組みとして現れています。世界クラスの研究、教育、イノベーションに対するUCLの取り組みは、その世界的に認められたランキングによって評価を受けています。直近のリサーチ・エクセレンス・フレームワークの中で、UCLは研究能力の面で英国で最高ランクの大学として位置づけられました。

UCLブロックチェーン技術センター（UCL CBT）について

UCL CBTは、ブロックチェーン技術に関する研究者数で世界最大の研究センターです。2015年にPaolo Tasca教授とTomaso Aste教授によって設立され、分散型台帳技術とブロックチェーンの社会経済的システムへの影響を研究することと、ブロックチェーン・ベースのプラットフォームの安全で有機的な発展と導入を促進することを使命としています。

原文はbusinesswire.comでご覧ください：https://www.businesswire.com/news/home/20210908005169/en/

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