アクロン
図1
図2
図3
1. 研究の背景
学生服は、毎日のように着用され、着用頻度が高いものの、洗濯やクリーニングをする頻度が低い衣類です。現在、繊維素材や加工技術が進化し、家庭洗濯が可能な学生服も普及してきています。調査によると家庭洗濯を行なっている割合は57.3%、クリーニングに出している割合は45.3%になっています(図1、2016年当社調べ)。また、洗濯頻度は、家庭洗濯で「月に1回程度」、クリーニングは「2~3ヶ月に1回程度」でした(図2、2016年当社調べ)。当社ファブリックケア研究所では、昨年「SAPA(※1)配合のおしゃれ着用洗剤」を使った家庭洗濯でテカリ防止ができることを見出しています。そこで、今回は「ケア方法」の違いで、学生服の状態に違いが出るかについて調べました。
(※1):ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド
図1
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図2
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2. 研究結果の概要
(1) 新品の学生服は、着用3ヶ月でテカリが目立つようになる
新品の学生服(ウール30%、ポリエステル70%)を男子中学生(N=27名)に3ヶ月間着用してもらった後に、学生服を回収し、評価しました。調査対象者は、「洗濯をしない(N=8)」「月に1回SAPA配合のおしゃれ着用洗剤で家庭洗濯(N=11)」「3ヶ月の間に1回クリーニングに出す(N=8)」の3グループに分けて実施しました。
新品だった学生服は、すべての学生服において3ヶ月の着用でテカリが発生していましたが、「月に1回家庭洗濯をする」グループは「洗濯をしない」グループに比べ、テカリが少ないことが分かりました。また、「月に1回家庭洗濯をする」グループは「3ヶ月の間に1回クリーニングする」グループよりもテカリが少ない傾向にあることが分かりました。
図3
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学生服の新品布をマーチンデール摩耗試験機にて摩耗回数を変えてテカリ度合いの異なる5段階(0~4点)の基準サンプルを作成。回収した学生服の尻部分を基準サンプルとして目視にて照合し点数化、各群の平均点を算出。
(2) せっかくのクリーニングも、「3ヶ月の間に1回」の頻度では汚れが気になる
着用から3ヶ月後に学生服を回収し、汚れがついているかどうか目視にて確認を行なったところ、「洗濯をしない」「3ヶ月の間に1回クリーニングする」の2グループで8着中7着に汚れの付着が見られました。汚れの種類は、食べ物、泥・砂、文房具による汚れでした。せっかくのクリーニングも3ヶ月の間に1回の頻度では、汚れが目立っている可能性があります。
図4
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3ヶ月着用後の学生服を回収し、汚れの有無を目視にて確認。
(3) ニオイが気になるなら、月に1回は洗濯を
着用から3ヶ月後に学生服を回収し、ニオイを評価したところ、「月に1回家庭洗濯をする」グループの学生服は、イヤなニオイが最も少ないことが分かりました。「3ヶ月の間に1回クリーニングに出す」グループは、エリのように直接肌が触れる部位において、ある程度周囲にわかるニオイが発生しており、そのレベルは「洗濯をしない」グループと同じ程度のニオイでした。
図5
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【6段階臭気評価基準】
5点:強烈なニオイ
4点:強いニオイ
3点:楽に感知できるニオイ
2点:何のにおいであるかわかる弱いニオイ
1点:やっと感知できるニオイ
0点:無臭
3ヶ月着用後に回収した学生服のエリ部分について、ニオイ強度を上記の6段階にて評価し、平均点を算出。
3. 研究結果のまとめ
新品の学生服は、3ヶ月着用すると、テカリ・汚れ・ニオイ、いずれも発生します。ケア方法別にみた場合、「3ヶ月の間に1回のクリーニングに出す」だけでは、テカリ・汚れ・ニオイともに、3ヶ月後には発生してしまうことが分かりました。毎日快適に学生服を着用するためには、クリーニングの頻度を上げる、もしくは月に1回程度の家庭洗濯を取り入れることが望ましいと考えられます。
【平成29年度繊維学会秋季研究発表会】
2017年11月1日(水)~2日(木)フェニックス・シーガイア・リゾート(宮崎県宮崎市)
研究タイトル:学生服のテカリ・汚れの実態と家庭洗濯による効果の検証
発表日 :2017年11月1日(水)、ポスター形式
発表者 :ライオン株式会社ファブリックケア研究所
前田 泉、寺林 剛、増井 宏之、岡本 貴弘
菅公学生服株式会社
原田 季典
■手軽にできる学生服のお洗濯
ライオン株式会社 お洗濯マイスター 大貫 和泉
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今回の調査で、学生服のテカリや汚れ・ニオイを防ぐには、月に1回程度は洗濯やクリーニングをしたほうがよいということがわかりました。とはいえ、クリーニングに出す時間がとれない、クリーニング代が気になるといった方もいらっしゃるかもしれません。家庭洗濯ができる制服の場合には、家で洗濯すれば、手軽にできて、経済的です。そこで、簡単にできる学生服の洗い方を紹介します。
■ウォッシャブルタイプの制服の洗い方
(1) まずは洗濯表示を確認
衣類のタグについている「洗濯表示」を必ず確認しましょう。
下図のような表示がついていれば、家庭で洗濯できます。制服によっては、付属物(ボタンなど)を取り外してから家庭洗濯をするものもあります。
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(2) テカリ・型くずれ・色あせ防止など、ダメージケア効果のある洗剤を選びます
洗剤は、弱水流のコースでも洗浄力を発揮し、テカリ・型くずれ・色あせなどのダメージケアができるおしゃれ着用洗剤『アクロン』がおすすめです。
(3) 気になる汚れや、汚れのつきやすいエリ・袖・裾には前処理を
泥など気になる汚れがついた部分や、エリ、袖、裾などの汚れのつきやすい部分は、あらかじめおしゃれ着用洗剤の原液をつけてなじませておきます。食べ物のシミには液体酸素系漂白剤を塗っておきましょう。
(4) 制服は洗濯ネットに入れる
型くずれを防ぐため、制服は、上下を別々の洗濯ネットにたたんで入れます。上着は、ボタンを留めずに、袖を前身頃の上に置き、内側に二つ折りにたたみます。ズボンやスカートは、ファスナーを閉めて、ネットの大きさに合わせて、二つ折りか三つ折りにします。
(5) 洗濯機の弱い水流のコースで洗濯
洗濯機の「手洗い・ドライ対応・おしゃれ着コース」など弱水流のコースを選んで洗います。服が水に浮かないよう、手で押すなどして洗剤液にしっかり沈めてから洗濯を始めましょう。また、手洗いをする場合は、やさしく押し洗いします。
■干すときのポイント
(1) 形を整えて陰干しをする
脱水後はすぐに洗濯機から取り出します。上着は両肩をもってふりさばき、厚みのあるハンガー(なければハンガーにタオルを巻いて厚みを出す)にかけて干します。ズボンやスカートはウエスト部分を筒状につるして干します。
色あせを防ぐために、直接日光に当たらないよう陰干しをします。室内で干すのがおすすめです。
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(2) 袖や裾にタオルを「おもり代わり」に入れる
袖口やズボンの裾には、丸めたタオルを「おもり代わり」にして詰めて干すと、しわの予防になります。干し方を工夫すれば、アイロン掛けは、ほとんど必要ありません。
(3) 室内干しでも、扇風機を使えば5時間程度(※2)で乾く!
学生服は、部屋干し(温度20℃、湿度65%)の場合、約8時間で乾きます。学生服を一晩で乾かしたいときは、扇風機の風(中程度)を当てることをおすすめします。5時間程度で乾かすことができます。
(※2):ウール50%、ポリエステル50%のブレザー、スラックスの場合。環境によって、乾燥時間は変わります。
<ライオンの生活情報メディア「Lidea」では、関連したお洗濯情報を紹介しています。>
ライオン Lidea: https://lidea.today
衣類のテカリも抑えるおしゃれ着用洗剤『アクロン』
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(左から)
アクロン フローラルブーケの香り
本体500ml/オープン価格
アクロン ナチュラルソープの香り
本体500ml/オープン価格
<商品特長>
(1) 繊維保護成分SAPAを配合。洗うことで制服やスーツ(※3)などのテカリを目立たなくし、着用時のテカリの発生を抑える効果があります。
(※3):ウォッシャブルタイプ
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(2) 「シルキータッチ成分」が繊維をコーティングして摩擦を防ぐので、着ている間の「こすれ毛玉」から衣類を守ります。
(3) 1日着た後の首元・袖口などの“伸び・ヨレ”をケアして整えます。当社独自の高浸透ダメージケア組成が繊維のゆがみにすばやく働きかけ、伸びやヨレを洗いながらケアして整えます。
(4) 洗濯時の色あせ・型くずれを防いでやさしく洗います。
(5) ドライ(おしゃれ着)コースなどの弱水流でも汚れ・ニオイをすっきり落とします。
(6) 液性は中性で蛍光剤無配合。
(7) 心華やぐ「フローラルブーケの香り」と微香タイプの「ナチュラルソープの香り」の2種類を品揃え。
<『アクロン』のブランドサイト>
http://acron.lion.co.jp/
<消費者の方> お客様センター 0120-556-973