うまみとジューシーさが魅力の牛肉。
カロリーの高いイメージがありますが、実際にどのくらいなのでしょうか?
部位によるカロリーの違いや鶏肉や豚肉との違いを知り、ダイエットや体重管理にぜひ役立ててください。
今回の記事では「牛肉の部位ごとのカロリー」について、管理栄養士が解説します。
牛肉の部位ごとのカロリー
牛肉100gあたりの部位ごとのカロリーは下記のとおりです。
・牛ヒレ…177kcal
・牛もも…196kcal
・牛肩…231kcal
・牛ランプ…234kcal
・牛肩ロース…295kcal
・牛サーロイン…313kcal
・牛リブロース…380kcal
・牛バラ…381kcal
【そのほかの部位】
・牛ひき肉…251kcal
・牛レバー…119kcal
・牛タン…318kcal
カロリーが一番低い部位は牛ヒレ(177kcal)で、高い部位は牛バラ(381kcal)で、2倍以上の差があります。
白い脂身が多い部位ほどカロリーが高く、赤身の多い部位はカロリーが低くなります。
牛肉の切り落とし・こま切れのカロリー
牛肉の切り落とし、こま切れは部位によってカロリーが異なります。
通常、切り落としは1種類の部位のはし切れ肉を集めたもので、こま切れは複数種類の部位のはし切れ肉を集めたものを指します。
100gあたりのカロリーは下記のとおりです。
・牛切り落とし(肩):231kcal
・牛切り落とし(もも):196kcal
・牛こま切れ(肩とももが入っている場合):214kcal
切り落としやこま切れは、白い脂身の部分が多く入っていると、その分カロリーが高くなります。
カロリーを抑えたい場合は、なるべく白い脂身が少なく、赤身が多く入ったものを選びましょう。
輸入牛の方がカロリーが低い
国産牛と輸入牛を比較すると、輸入牛の方がカロリーが低いです。
これは輸入牛に赤身が多く、脂質が少ないことが理由です。
100gあたりの違いを見てみましょう。
国産牛に比べ輸入牛の方が、平均して54kcalほど低くなることがわかります。
カロリーが気になる場合は、輸入牛を選ぶ方がよいでしょう。
鶏肉や豚肉との比較
鶏肉や豚肉と比較すると、牛肉のカロリーは高い傾向があります。
同じ部位100gあたりのカロリーを比較してみましょう。
・豚もも…171kcal
・鶏もも(皮つき)…190kcal
・牛もも…196kcal
牛肉はどの部位も脂質が多いため、カロリーが高くなります。
カロリーオフしたい場合は、豚肉や鶏肉の方が適しているでしょう。
牛肉を焼いたときのカロリーの変化
牛肉は焼くと脂質を減らせるため、カロリーカットできます。
例えば牛バラ100gを焼いたときは、下記のとおりカロリーが変わります。
・牛バラ(生)381kcal→牛バラ(焼き)365kcal
焼くと16kcalマイナスとなり、約4%カットできる計算です。(※)
ほかの部位も焼いて脂を落とすとカロリーカットできるため、ダイエット中はしっかり脂を落としましょう。
※重量変化率を加味して計算済。
「牛バラ(焼き)」の重量変化率は81%。これは生の牛バラ100gを焼くと81gになるという意味。
「牛バラ(焼き)」は100gで451kcalなので、81gとしてカロリー計算をすると、365kcalとなる。
カロリーが気になるダイエット中に牛肉を取り入れるポイント
カロリーが高めの牛肉ですが、ダイエット中や体重管理をしたいときはどのように取り入れるとよいのでしょうか。
赤身の部位を選ぶ
白い脂身が多いとカロリーが高くなるため、赤身の部位を選ぶとカロリーを抑えられます。
例えば、牛ヒレ、牛もも(赤身)はほかの部位よりカロリーが低めです。
また白い脂身を取り除ける場合は、取り除いて使うようにするとよいでしょう。
輸入牛を選ぶ
ダイエット中はカロリーの低い輸入牛の方がおすすめです。
国産牛に比べ輸入牛は、カロリーが低く、タンパク質も豊富な傾向があります。
タンパク質は筋肉の材料となるため、体づくりにも役立ってくれるでしょう。
焼く・ゆでて脂を落とす
焼いたりゆでたりして脂を落とす調理法にしましょう。
焼く場合は出てきた脂をキッチンペーパーなどで吸い取ると、しっかりカロリーオフできます。
牛肉をゆでる場合は、しゃぶしゃぶやサラダにするとおいしく食べられるでしょう。
牛肉の栄養と期待される効能
カロリーが高めの牛肉ですが、栄養補給に役立つ栄養素をたっぷり含んでいます。
具体的には下記の栄養や機能があります。
鉄
貧血を防ぐのに欠かせない栄養素です。
牛肉の鉄の含有量は、豚肉や鶏肉の2倍以上です。
亜鉛
タンパク質の合成に関わり、肌や髪の材料となったり、成長期の子どもの体づくりを支えたりします。
また免疫機能の維持や、男性機能の維持にも関わりがあります。
ビタミンB6
タンパク質の代謝をサポートする栄養素です。
タンパク質の摂取量が増えるほど必要量が高まりますが、牛肉はタンパク質とビタミンB6を同時に補給できるため、効率的に栄養補給できるといえます。
牛肉のカロリーを知って体重管理に役立てよう!
今回の記事では「牛肉の部位ごとのカロリー」について、管理栄養士が解説しました。
牛肉は部位ごとにカロリーが大きく変わるため、カロリーが気になるときは選び方が重要です。
ぜひ今回の記事を参考に、ダイエットや体重管理に役立ててくださいね!
ダイエット中に!カロリーが気になるときにおすすめの牛肉レシピ3選
最後に、ダイエット中でも取り入れやすい、おすすめの牛肉レシピを3つ紹介します。
肉豆腐
定番の肉豆腐は、ヘルシーな豆腐と組み合わせるため、安心して食べられます。お好みで白菜やねぎを一緒に煮ると、野菜もたっぷりとれますよ。
肉豆腐
牛こま切れ肉、木綿豆腐、○めんつゆ(3倍濃縮)、○酒、サラダ油
調理時間:20分
牛肉のタリアータ
タリアータはローストビーフに似ていますが、中が生の状態になっているのが特徴です。脂質が少ないもも肉をやわらかく食べられ、ダイエット中でも満足できます。
牛肉のタリアータ
牛もも塊肉、ベビーリーフ、にんにく、酒、塩・こしょう、オリーブオイル、○バルサミコ酢、○しょうゆ、○はちみつ
調理時間:15分
肉と野菜のモリモリサラダ
牛肉とたっぷりの野菜で作るサラダです。しっかりよく噛んで食べられるため、食べすぎ防止効果も期待できます。
肉と野菜のモリモリサラダ
牛こま肉、リーフレタス、長ねぎ、焼肉のたれ、糸唐辛子(あれば)
調理時間:15分