ファンデーションは、肌全体に塗る化粧品で、肌色補正、質感の修正、シミやそばかすなどのカバー、紫外線などの外界刺激からの保護、トリートメント性などの機能を持っています。
お肌を綺麗に見せるベースメイクの要となるファンデーション。色々な種類がありすぎて何を選べばいいのかわからない!という人も多いのでは?今回は特徴や種類、選び方など、ファンデーションの全てを徹底解説します!
ファンデーションの種類
まずファンデーションの選び方の基準になるのは、やっぱり「種類」。
用途によってさまざまな形がありますので、使い分けて行きたいところです。
ここでは、どの種類のファンデーションにどんな特徴があるのか説明して行きます。
パウダーファンデーション
資生堂
パウダーファンデーションは、粉と油を9:1でプレストしたタイプのファンデーションです。ファンデーションと聞いてこちらを真っ先に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
肌色補正機能はもちろん、ほとんどがコンパクトタイプで鏡が付いているものも多いので、化粧直しや携帯に便利です。また、油浮きを抑える効果に優れているものが多いのが特徴。中にはパフに水を含ませて使うタイプなどもあります。
パウダーファンデーションがおすすめな人
□脂性肌・混合肌
□メイクは手早く済ませたい
□外で化粧直しをしたい
リキッドファンデーション
資生堂
リキッドファンデーションは、その中でも二種に分かれ、水分が多いタイプだと粉:油:水が1:2:7、油分が多いタイプだと2:4:4でできています。
水分が多いタイプは伸びがよくトリートメント性も高く、みずみずしい仕上がり。油分が多いタイプはさっぱり感があり、化粧持ちが良いのが特徴です。どちらも乳化剤や保湿剤が配合されています。
流行りのツヤ肌を目指すならリキッドファンデーションですが、ルースパウダーなどと合わせて使うことでマットな仕上げも可能です。
リキッドファンデーションがおすすめな人
□しっとり感が欲しい
□ツヤ肌を目指したい
□カバー力が高いものが良い
ルースタイプファンデーション
資生堂
ルースタイプファンデーションは、粉と油を9.5:0.5で配合した粉タイプのファンデーションです。
「お粉」「白粉」や「ルースパウダー」とも呼ばれ、肌色補正とともに、脂浮きを抑えてくれる機能があります。
リキッドファンデーションなどを塗った後にブラシやパフで肌に乗せると軽い仕上がりに。
ルースタイプファンデーションがおすすめな人
□皮脂浮きが気になる
□リキッドファンデーションなどのベタつきを抑えたい
□肌をふんわりと仕上げたい
エマルジョンファンデーション・クリームファンデーション
資生堂
エマルジョンファンデーションとクリームファンデーションは、粉と油、または粉と油と水の割合が比較的同じくらいで配合されたファンデーションです。
固めのリキッド、もしくは柔らかめのプレストといったテクスチャーで、リキッドとプレストのいいとこ取りといった特徴を持っています。
肌への密着感や、化粧持ちの良さも売りの1つです。
エマルジョンファンデーション・クリームファンデーションがおすすめな人
□カバー力が高いものが良い
□崩れにくさ重視
□保湿効果も欲しい
ファンデーションの選び方
ファンデーションには、それぞれ種類の他にも多くの特徴があります。
自分のお肌や、環境にあったものを選びたいですよね。そこでファンデーションの選び方のポイントを解説します。
ファンデーションの選び方 色調編
資生堂
各化粧品メーカーは、4~10種類のカラーバリエーションを用意していることが多いです。
赤みが強く、黄色味が弱いものから順にピンク、ピンクオークル、オークル、ベージュオークル、ベージュ、イエローなどがあります。
中には、アーモンド、オリーブなどのバリエーションをもつメーカーもありますので、自分の肌の色にあったものを選びましょう。
一般的には、黄味寄りの「ベージュ」が合う人はイエローベース、赤み寄りの「オークル」が似合う人はブルーベースだと言われています。テスターなどを手首に乗せて比べてみるとわかりやすいかもしれません。
色選びで自然なものが一番見つけやすいのは、フェイスラインにファンデーションをのせた時の色浮き具合なので、しっかりと色を見たいときはフェイスラインとファンデーションの色を見て判断するのが吉。
もし、それでも「どんな色のファンデーションが似合うのかわからない!」という人はパーソナルカラー診断などを受けて、自分の肌の色を把握するのもいいかもしれませんね。
ファンデーションの選び方 肌質編
肌質はベースメイクの仕上がりに直結する重要ポイント!お肌の皮脂量や乾燥具合に合わせたファンデーションを選びましょう。
乾燥肌
乾燥肌の方は、肌のうるおいを保ち、補う機能があるファンデを選ぶことが大切です。特に、水分や油分を多く含むリキッドファンデ、クリームファンデがおすすめ。
コラーゲン、セラミド、ヒアルロン酸、グリチルリチン酸2Kなどが含まれるものは、保湿効果も備えていることが多いです。
脂性肌
脂性肌の方は、夕方になると皮脂による崩れが気になりますよね。
皮脂吸収パウダー配合のファンデーションは、皮脂崩れや顔のテカリなどのお悩みを軽減してくれるのでおすすめ。
また、暑い季節は、スポンジに水を含ませて使う水あり使用も、密着度が高まるため混合肌には効果的です。
混合肌
カサつきとテカり、どちらかに合わせて選ぶともう一方の悩みが気になる混合肌は、季節によってパウダーファンデーションとエマルジョンファンデーションの使い分けがおすすめ。
敏感肌
敏感肌の人は、刺激のあるファンデーションだと肌荒れを起こすことも。
合成界面活性剤でメイクを落とすという最も刺激に繋がりやすいクレンジングのことも考えて、接着面積の少ないパウダータイプや、刺激成分の少ないミネラルファンデがおすすめ。
ファンデーションの選び方 年代編
年代によって、肌質も変化しがちです。それぞれの年代によっておすすめのファンデーションも変化します。
20代
20代は、まだ皮脂が多くテカリや毛穴落ちなどのファンデーションの崩れに悩まされがち。
活動的な年代だからこそ、皮脂崩れの起こりづらいパウダーファンデーションがおすすめです。
30代
30代は、だんだんとお肌の水分量や皮脂量が少なくなり、乾燥が気になることが多くなってきます。
保湿力に優れたタイプのものや、密着力の高いリキッドファンデーションがおすすめです。
40〜50代
40〜50代は小ジワやシミなど、エイジングサインが気になり始める頃。
ファンデーションもノリづらくなるため、薄づきでも密着してくれるファンデーションや、美容成分配合でハリを与えてくれるものを選びましょう。
関連記事:【カバー力最強】40代以降も崩れない厳選パウダーファンデーション
ファンデーションの選び方 季節編
日本では季節によって気象条件が大きく異なるため、お肌を取り巻く環境もとても変わりやすいです。
そのため、季節に合わせたファンデーション選びがとても重要になります。
春〜夏のファンデーション
暖かい時期は、高温多湿で汗や皮脂が多く出ます。なので、化粧崩れしないために粉体の表面をシリコーンなどで水をはじく処理をしたものを配合したファンデーションが適しています。
また、夏のお肌の大敵といえばやっぱり紫外線。紫外線防止効果の高いファンデーションは押さえておきたいところですね。
さっぱりとした使用感を求める方は、水ファンデや、固形ファンデの中でもスポンジに水を含ませて使うタイプのファンデーションを選ぶといいでしょう。
また、春は新生活や花粉など、肌ストレスの多い時期。環境にお肌のコンディションが左右されやすいという人は、お肌に優しいミネラルファンデーションなども選択肢の1つです。
秋〜冬のファンデーション
秋〜冬にかけては、大気が低温度で乾燥しがち。それに触れているお肌ももちろん乾燥対策をしっかりしたいですよね。油分の多いリキッドやクリームのファンデーション、エモリエント効果が高い油分を配合したエマルジョンファンデーションが適しています。
独自に保湿成分を配合し、うるおいを売りにしているファンデーションも多くありますので、チェックしてみてください。
ファンデーションの仕上がり・特徴
ファンデーションは、種類の他にもそれぞれ売りとしている特徴があります。
自分がファンデーションに求めるものを見極めて、それにあった商品を選びましょう。
カバー力のあるファンデーション
ファンデーションのカバー力は、主に肌との密着度で決まります。
リキッドファンデーションは油分が多いため、密着度は高く。反対にパウダーファンデーションは軽いつけ心地でカバー力は低めです。エマルジョンファンデーションやクリームファンデーションは油分の量がその中間になりますが、テクスチャーが固めで重いため、密着度は非常に高いです。反面、厚塗りになりやすく、崩れた時に直しにくいというデメリットも。
ただ、肌の油分の量によってもそれぞれ浮くなどすることもあるので、自分の肌質に合ったファンデーションを選んで密着度を高めることが、カバー力の高いファンデーションを選ぶポイントになります。
よれない・崩れない・毛穴落ちしないファンデーション
やはりヨレない、崩れないファンデや毛穴落ちしないファンデーションは働く女性にとって魅力的ですよね。
基本的に崩れにくさは、テクスチャーの密着度が大きく関係しますが、化粧下地との相性であったり、お肌の皮脂の量によっても様々。ファンデーションを塗る前のスキンケアがしっかりできているかも関わってきます。
また、崩れにくいファンデーションはもちろんのこと、「綺麗に崩れて、なおしやすいファンデーション」といったポイントにも着目したいところです。
自分の化粧直しの頻度や、皮脂量なども踏まえて目的にあったものを選びましょう。
ツヤ・マット質感のファンデーション
ファンデーションには、ツヤ質感に仕上がるものと、マットな質感に仕上がるものがあります。
ツヤはパールを含むものが多く、光沢のある仕上がりに。マットは粉っぽく陶器のような仕上がりになります。今の流行はツヤと言われていますが、マットなファンデにハイライトなどでツヤを足して立体感を演出するといった方法もあるので、手持ちの化粧品との兼ね合いや、お好みに合わせて使い分けるのがいいでしょう。
ファンデーションで悩みをカバーする
ファンデーションはお肌の悩みを隠してくれる心強い味方であると同時に、お肌に負担をかけるものでもあります。
悩みにあったファンデーションを選んで、上手にカバーしながらも悪化しないように気をつけましょう。
ファンデーションで毛穴をカバーする
一口に毛穴といってもその原因は様々です。それをファンデーションでカバーするには、それぞれの毛穴タイプを見極めるところから始まります。
毛穴のタイプ
詰まり毛穴…皮脂や老化角質、汚れなどが混ざり合って、角栓になってしまっている状態。
たるみ毛穴…コラーゲンの減少などで起こる真皮の老化により、支えきれなくなった毛穴がたるんでしまっている状態。
開き毛穴…過剰な皮脂により、顔全体が皮脂に覆われて、角質が毛穴まわりに蓄積する角化異常で穴の開きが目立ちやすくなっている状態。
どの毛穴タイプも、原因が異なります。詰まり毛穴は角栓の参加を防ぐ抗酸化成分の含まれるもの、開き毛穴には油分が少なく肌に負担のかけにくいものを選ぶと良いでしょう。肌にハリや潤いを与えてくれる美容成分の含まれるものや、刺激の少ないミネラルファンデ、毛穴の奥に入り込んでカバーしてくれる粒子の細かいものもGOOD。
また、ファンデーションの塗り方に関しては、毛穴の目立つ部分のフェイスラインを引っ張りながら叩き込んだり、ブラシを使って磨くように塗るのがおすすめです。
ファンデーションでニキビをカバーする
ニキビがある時にファンデーションを塗ると、悪化してしまうのでは?と心配ですよね。
しかし、ファンデーションなどのベースメイクは、紫外線や乾燥などからお肌をかえって守ってくれることの方が多いのです。
さらに正しいスキンケアとメイクアップをおこなうことで肌トラブルや精神的なストレスが軽減されることもあります。
ベースメイクによってニキビが悪化してしまったというパターンは、たいていの場合、メイク用品を清潔に扱えていなかったり、汚れた手でメイク直しをしてしまっていた、というのが原因だったりします。
それでも、油分を直接お肌につけるのは気になる……という人は、「ノンコメドジェニックテスト済み」と表示されていることを確認しましょう。
皮脂が気になる場合には「オイルフリー」と記載された化粧品を選ぶと、さらっと仕上げられます。
ファンデーションQ&A
化粧のりが悪い!ファンデが全然のらない!というときはどうすればいい?
ベースメイクがしっかりと乗らない理由は、肌の乾燥・スキンケア製品のつけすぎ・メイク製品が肌に合っていない、生理前で肌のバリア機能をなど、さまざまな可能性がありますが、生理前の時期なら、ホルモンバランスによる肌の変化が原因かもしれません。
乾燥や生理など、お肌そのものに問題がある場合は、肌が敏感になっている時期でもありますので、油分が少なかったり、刺激の少ないものを選ぶようにしましょう。
お肌の状態が改善されれば化粧のりもアップします。
逆にスキンケアが間違っている場合や、メイク製品があっていない場合は方法や製品を変えてみるというのも1つの手です。
ファンデーションを塗るときはパフ、手、ブラシのどれがいいの?
ファンデーションの塗り方として、パフ、手、ブラシなど、さなざまなやり方があると思います。
どれが一番良いとは一概には言えず、それぞれメリットとデメリットがあるので、自分にあったやり方を選びましょう。
ブラシのメリット
・ファンデを均一に密着させることができる
・ツヤがでる
・化粧くずれしにくい
・手が汚れない
ブラシのデメリット
・ブラシを洗わずに放置すると不衛生になり肌荒れの原因になる
パフ・スポンジのメリット
・ブラシと同じくファンデのムラを防げる
・「目の際」「小鼻」という細やかな部分へもしっかりとファンデーションを塗布することができる
パフ・スポンジのデメリット
・ブラシと同じく不衛生になりやすい
手で塗るメリット
・道具がいらない
・ファンデを手で温めて密着度をあげられる
手で塗るデメリット
・ムラができやすい
・手が汚れる