
2024年の能登半島地震で、株式会社farmoの水位センサー「アクアモニター」が被災した農業用ため池の安全管理に貢献し、北陸農政局より感謝状を受賞しました。遠隔監視で「必要な時だけ現場に赴く」運用が可能となり、現場負荷と二次被害リスクを抑えています。
アクアモニターの特長と能登での導入効果
2024年の能登半島地震では、地域の重要な用水源である農業用ため池の堤体にひび割れが確認され、防災上重要なため池は水位を低く管理する必要が生じました。しかし発災時はため池へと続く道路が寸断され、対応できる人手も限られていたため、常時の現地観測が難しいという現実がありました。こうした状況で導入されたのが、株式会社farmoが提供する水位センサー「アクアモニター」です。
アクアモニターはクラウドを活用した遠隔監視システムで、現地に設置したセンサーがリアルタイムで水位情報を取得し、スマートフォンやPCからいつでも確認できます。携帯電波が届かないような地域でも活用できる点が評価され、短期間に複数箇所へ導入が進みました。導入決定の背景には「安価かつ月額利用料が不要」というコスト面の優位性と、現場に赴かず安全に水位を把握できる運用面の利便性があります。
発災直後の不安定な現場条件下では、「必要な時だけ現場に赴く」ことが二次災害防止に直結します。遠隔で水位を把握できれば、現地作業の回数を抑え、危険曝露を低減すると同時に、人的資源が限られる自治体や管理者にとっては即効性のある対策となります。能登での取り組みはこうした効果が認められ、北陸農政局からの感謝状受賞につながりました。
さらに、株式会社farmoが提供する「ファーモクラウド」では、センサーで取得したデータを一元管理し、マップや一覧、グラフ表示、ダウンロードなどで利活用できる設計です。データの共有・分析や予測システムの構築、リモート制御など課題に合わせたクラウド運用を想定しており、自治体からのカメラ連携など個別要望に応じたカスタマイズ開発にも対応可能とされています。
今回の能登での実践を踏まえ、株式会社farmoは全国の農業インフラにおける災害時の安全管理支援を一層強化し、スマート農業の力で防災・減災への貢献を拡大していく方針です。
アクアモニターは、水位の「見える化」で農家の現場負担を直接軽減します。遠隔での即時把握は、異常発見から対応判断までの時間を短縮し、作業安全性を高め、日常の管理から有事の初動まで、農家の現場力を支えするツールです。負荷を下げつつ正確な情報を得られる点は自治体の即応力を高めます。今後は蓄積データの利活用で、さらに実効的な防災体制が期待できます。
詳しくは「株式会社farmo」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部
