
積水化学がグローバル約100社へ向けた基幹システムの全面モダナイゼーションを本格始動しました。会計領域は2025年4月にS/4HANA Cloudで運用開始。データ一元化で迅速な経営判断を目指します。続きでは狙いと体制を整理します。
導入の狙いと体制
積水化学は2021年に発足したグローバル経営刷新プロジェクトの一環として、基幹システムをSAPのグローバルスタンダードに置き換えるモダナイゼーションを推進しています。第一弾として会計領域の運用を2025年4月に「SAP S/4HANA Cloud」で開始し、今後は国内外約100社のグループ会社へ順次導入していく計画です。目的は、グループ横断での経営管理とデータの一元管理を実現し、蓄積データを経営判断に直結させる「データドリブンな経営」の確立と新たな価値創出にあります。富士通は、SAPの長年のパートナー経験を踏まえた独自の導入方法論「富士通版Activate」を適用し、ジャパン・グローバルゲートウェイ(JGG)やインドのグローバルデリバリーセンター(GDC)を活用して標準化とシェアードサービスを担う体制で、高品質かつスピーディなシステム構築を支援しています。
さらに、SAPジャパンは「SAP Business Technology Platform」を含むソリューション提供を通じ、財務・非財務の情報を統合して持続的な企業価値創造を支える基盤づくりを後押しします。今後は会計に続き、販売管理や購買管理など主要業務領域の基盤統合を進める予定で、グループ横断のデータ活用が経営のスピードと精度をどう高めるかが注目されます。
詳しくは「積水化学工業株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權
