
消費者の決済行動を可視化した「決済手段 利用意向調査 2025年度版」をGMOペイメントゲートウェイ株式会社が公開しました。物販とサービスEC等の双方でクレジットカードが六割超と中核である一方、PayPayやAmazon Pay、楽天ペイなどの併用が広がっています。選択基準はポイント、利便性、安心感が上位を占め、単なる導入数ではなく心理的要因を踏まえた運用設計が売上機会の最大化と顧客体験の向上に直結することが示されました。本調査はインターネットリサーチで、物販n=3,279、サービスEC等n=3,277の計6,556サンプルを対象に、2025年9月19日から30日に実施されています。
物販における利用率は、クレジットカード67.3%、PayPay30.4%、Amazon Pay/Amazonギフト14.9%、コンビニ決済11.7%でした。サービスEC等では、クレジットカード65.9%、PayPay41.2%、楽天ペイ16.8%、Amazon Pay/Amazonギフト13.1%が上位です。クレジットカードを軸に、利用者属性に応じて複数のPayを組み合わせる設計が有効だと読み取れます。選択理由では「ポイントを貯めたい」が約半数で最上位、「使い方がわかりやすい」「セキュリティ面で安心」が続き、ポイント経済圏との親和性とわかりやすいUI、安心して使える体験が決済選好を左右しています。
一方で、本人認証の体験が売上に直結する課題も明確になりました。EMV 3-Dセキュアを認識している利用者のうち、失敗経験は物販32.2%、サービスEC等38.7%に上ります。失敗者のうち、物販16.6%、サービスEC等14.3%が購入を断念し、いずれも約半数がそのサイトを不便と感じる結果でした。認証フローの最適化や再試行しやすい画面設計、代替手段への自然な誘導は、離脱抑止と体験価値の維持に不可欠です。GMOペイメントゲートウェイは年間決済処理金額21兆円超の知見を背景に、本結果をホワイトペーパーとして提供し、事業者の決済運用設計の高度化を支援します。
実務への示唆として、まずカゴ周辺の離脱要因を「決済手段不足」と「本人認証UX」に分解し、優先度順に対処することが重要です。ターゲット顧客の決済嗜好に合わせて、クレジットカードを軸に地域や世代で強いPayを同列で提示し、初期選択肢の視認性を高めましょう。同時に、3-Dセキュアのフリクションを抑えるため、デバイス認証やリスクベース認証の活用、エラー時の明確な原因表示とワンクリック再試行を実装することが効果的です。ポイント訴求は「貯まる」だけでなく「すぐ使える」導線をカゴ内に設け、心理的報酬を即時に体感できる設計が購入完了率を押し上げます。
GMOペイメントゲートウェイは、調査結果を解説するオンラインセミナーを2025年12月9日12時から開催します。年代別や商材別の詳細データを交え、機会損失を防ぐ決済戦略を紹介予定です。調査レポートはホワイトペーパーとして公開され、事業者は自社の顧客属性と照合した決済の導入順序や運用方針の策定に活用できます。今回の知見を基に、決済ラインアップの最適化、本人認証の体験改善、ポイント利用の即時性の三点を重点施策として進めることが、売上機会の最大化と顧客体験の向上に近道といえます。
詳しくは「GMOペイメントゲートウェイ株式会社」の公式ページまで
