
ファミリーマートが10月7日から、鉄道会社9社と合同で「オリジナルピンバッジがもらえる!」キャンペーンを実施します。2021年開始の恒例企画は6年目を迎え、限定デザインや対象飲料5品で地域とコレクション心を刺激します。
地域網×限定グッズで生まれる新たな顧客体験とDXの種
ファミリーマートは、10月14日の「鉄道の日」に向けて、2025年10月7日(火)から各鉄道会社が運営する約347店で、対象のペットボトル飲料を購入すると「オリジナルピンバッジ」がもらえるキャンペーンを数量限定で実施します。今回で6年目となる同企画は、近畿日本鉄道、京成電鉄、相模鉄道、JR九州、西武鉄道、つくばエクスプレス、東武鉄道、名古屋鉄道、横浜市営地下鉄の9社が参加し、各社の人気車両をモチーフにしたデザインを用意しています。なかでも2025年運行開始の京成電鉄3200形がラインナップに加わるなど、ここでしか手に入らないコレクター向けの魅力が高められています。
キャンペーンの対象商品は伊藤園「健康ミネラルむぎ」670ml、サントリー「Family’s BOSS ブラック」450ml、アサヒ「ウェルチ 一房分のぶどう」470ml、キリン「ヘルシア緑茶」350ml、コカ・コーラ「コカ・コーラプラス」470mlの5品です。地域ごとに取り扱いのない店舗もあるため、設置店舗での在庫状況が希少性を生み、来店動機を強化します。ファミリーマートの「あなたのうれしい」というキーワードに沿った取り組みとして、会計という日常接点を通じて、地域の鉄道ファンや通勤客、コレクター層に向けて価値提供を図っています。
この種の共同プロモーションは、単なる販促にとどまらず、小売と地域インフラとの連携による顧客データの収集・活用というDXの入口にもなり得ます。来店者がどの店舗でどの対象商品を選ぶか、どの車両デザインが人気化するかといった購買傾向は、将来的に地域別の在庫最適化や限定グッズの企画サイクルに活かせます。また、限定景品の「希少性」で来店頻度を高める施策は、デジタル会員やアプリとの連動で効果を掛け合わせる余地が大きく、次の一手としてPOSデータや会員行動を用いたパーソナライズ施策へと展開できます。
一方で現場運営面では、数量限定の景品管理や対象商品の陳列、店頭告知の徹底が成否を分けます。347店舗という分散した店舗網での実施は、各社ごとの在庫差や地域特性を踏まえた迅速な補充・廃盤判断が求められます。ここで得られる現場知見をデジタル基盤で集約すれば、次回以降の企画設計における精度が上がり、沿線や地域ごとの顧客セグメントに最適化された展開が可能になります。
今回の企画は、日常の購入行動に「体験」要素を付与する巧みな施策です。限定ピンバッジという物的な価値が認知と来店を促し、得られた購買データをDXの素材として活用すれば、単発の話題づくりを超えて持続的な地域価値の創出につながります。ファミリーマートは「あなたと、コンビに、ファミリーマート」を掲げ、地域に寄り添う接点づくりを続けています。
詳しくは「株式会社ファミリーマート」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權
