政府は、労働者が「年収の壁」を気にせず、希望に応じて働くことができるように、新たな支援策を打ち出しました。これは、就業調整によって引き起こされる人手不足の解消を目指す「年収の壁・支援強化パッケージ」の一環です。
106万円の壁への対策
社会保険への加入によって手取りが減少することを防ぐための支援が導入されます。この支援策は、事業主が労働者の手取りを減らさないように、社会保険料の算定対象から外れる「社会保険適用促進手当」を支給する場合に適用されます。
これにより、労働者は給与を増やしても手取りが減ることを気にせず、勤務時間を増やす選択肢を持つことができます。この対策は、社会保険に加入する短時間労働者を対象としています。
130万円の壁への対策
配偶者の扶養から外れることを防ぐための対策として、「事業主の証明による被扶養者認定」が活用されます。
これは、人手不足による残業や臨時的な収入増加など、一時的な理由で年収が130万円を超えた場合でも、事業主が証明書を提出することで、引き続き扶養認定が受けられるようにする制度です。この特例は、同一の労働者に対して連続2回まで利用することができます。
これらの支援策を通じて、政府は労働者がそれぞれの都合に合わせて柔軟に働くことを後押しし、人手不足という社会課題の解決を目指しています。
詳しくは「厚生労働省」の公式ページまで。
レポート／DXマガジン編集部 小松
