
NECのマーケティング支援SaaS「BestMove」を導入した伊藤園が、抹茶飲料のSNS動画で閲覧数を24時間で前回比125%増に。生成AIと購買データを組合せた“秒で出る施策”が、広告制作の時間と費用を同時に削減しました。これは単なる効率化ではなく、販促DXの実証です。
BestMove導入で何が変わったか
NECが提供するクラウドサービス「BestMove」は、生成AIとクレジットカードやID-POSなどの購買傾向分析データを組み合わせ、特定商品に興味を示す顧客を高度に抽出し、反応率の高い施策を瞬時に立案するソリューションです。伊藤園は「matcha LOVE 抹茶」パウダーインシリーズのプロモーション検証でBestMoveを先行導入し、AIが提示した新たなターゲット層やキャッチコピー、絵コンテ案をもとに低コストで動画を制作しました。BestMoveは「お点前、シャカシャカでございます」といった人間では思いつきにくいキャッチやインバウンド向けの多言語対応アイデアも提示し、出演者写真に似せた画像生成による表情・ポージングの助言まで行いました。
結果として、SNS「X」で公開した動画は24時間で3.1万回再生となり前回比125%増を記録し、販売拡大に貢献しました。制作期間も従来3日間から2日間へ短縮され、制作コスト面でも33%の削減を実現しています。伊藤園は今後、「お〜いお茶」ブランドを含む複数カテゴリーでBestMoveの本格利用を進める方針です。一方、NECはBestMoveをBluStellarの一製品として位置づけ、食品・飲料・消費財など幅広い業界へ提供し、企業の意思決定支援と生産性向上を目指すとしています。両社は共創パートナーとしてサービス改善や拡販に取り組み、ブランド価値向上を図る計画です。
詳しくは「日本電気株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部 權
