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「原材料表示」だけではわからない!冷凍宅配弁当の栄養バランスをDXで可視化する仕組みとは



味の素グループは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を活用して独自の栄養プロファイリングシステム「ANPS(The Ajinomoto Group Nutrient Profiling System)」を開発しています。ANPSは食品に含まれる栄養成分を科学的根拠に基づいてスコアリングする仕組みで、製品評価や食事評価、料理評定まで幅広く活用できるよう設計されています。味の素はこのANPSを基盤に、商品開発やサービス提供を進めており、DXの取り組みが評価され「DX銘柄2025」に選定されるなど、企業の変革に結びつけています。ANPSは国際的な評価に対応するANPS-Productと、日本の食文化に合わせたANPS-Meal、ANPS-Dishという3つの運用軸で展開されており、それぞれ用途に応じた栄養評価が可能です。特にANPS-MealとANPS-Dishは調理済みの料理や一食単位での栄養バランスを評価するために設計されており、家庭や外食での実践的な栄養改善に役立つことを目指しています。









ANPS-Productは、既存の国際基準であるHealth Star Rating(HSR)に準拠した評価手法を取り入れ、グループ内の共通指標として13カ国16法人で活用されています。加工食品を100gや100ml当たりで評価する手法は多国展開する製品の栄養価比較に適しており、製品のリニューアルや新製品開発に活用されています。しかし既存のNPSが調理済み料理の評価に課題を残す点に対応するため、味の素は日本の食文化や栄養課題を踏まえたANPS-MealとANPS-Dishを独自に整備しました。ANPS-Mealではたんぱく質、野菜量、飽和脂肪酸、ナトリウムの4項目を評価軸に設定し、一食の栄養バランスをわかりやすく示すことを目的としています。これにより、単品の栄養表示では把握しにくい「食事全体のバランス」を可視化できる点が特徴です。





ANPSを活用した具体的な事業例として、2024年1月に販売開始した冷凍宅配弁当「あえて、®」があります。「あえて、®」は主菜+副菜+まぜご飯付きの一食完結型ミールで、開発段階からANPS-Mealのスコア算出ロジックを把握したうえで栄養コンセプトを設計しています。たんぱく質や野菜、食塩量に配慮したメニュー設計と、味の素グループの「おいしさ設計技術®」を組み合わせることで、栄養バランスと満足感の両立を図っており、発売以来多くの支持を受け、累計販売数は100万食を突破しています。さらにANPSから発展した核となる考え方をベースに、JANPS®を用いた業界横断の取り組み「ツジツマシアワセ」も展開しています。「ツジツマシアワセ」では複数の企業と連携し、料理や食事に対して総合的にバランス評価を行うマークを作成しており、消費者が日々の食事で不足しがちな栄養を楽しく補える仕組みを目指しています。









また、味の素はANPSとDX技術を組み合わせたサービスとして、利用者の食の嗜好をAIが学習し、JANPS®に基づく栄養バランスを考慮した献立を提案するWebサービス「未来献立®」も開始しています。「未来献立®」は個々の家庭の嗜好や傾向をAIが把握し、栄養的に偏りがちな点を補う献立を提案することで、食生活改善を支援することを目指しています。味の素グループはANPSを製品やサービスに組み込み、「おいしさ」と「栄養」を両立させる取り組みを進めることで、2030年のアウトカムとして掲げる「10億人の寿命延伸」への貢献を目指しています。今後もANPSを活用した技術やサービスを通じて、消費者の日常に栄養配慮を根付かせる取り組みを続けていく方針です。





詳しくは「味の素株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松


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