
外務省によると、2024年に発行されたパスポートは382万冊。有効パスポートは2164万冊にとどまり、保有率は17.5%と6人に1人の水準に落ち込んでいる。米国(約50%)、韓国(約40%)、台湾(約60%)と比べても低く、日本人の海外渡航意欲の低下が浮き彫りになった。
海外旅行離れと若者の意識変化が低迷要因に
パスポート発行数はコロナ禍前の2019年(451万冊)から約70万冊減少。男女別では女性がやや多く、年代別では60歳以上が1割に対し、30歳未満が約5割を占める。
背景には円安による渡航費の高騰や物価上昇があり、留学費用の増加も追い打ちをかける。さらに「国内旅行でも十分楽しめる」との意識が広がり、若い世代の海外志向は低下傾向にある。
日本のパスポートは190の国・地域にビザなし渡航できる“世界最強”のパスポートとされるが、その恩恵を享受する層は限られている。
2024年の日本人出国者数は1301万人で、コロナ禍前の半分にとどまった。専門家は「国際感覚を養う機会が減れば、日本の国際競争力に影響する」と警鐘を鳴らす。
詳しくは外務省の統計ページまで。
レポート/DXマガジン編集部
