
映画「ビー・バップ・ハイスクール」(1985年)の劇場公開40周年を記念したイベント「清水 ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎祭」が、12月13日と14日の2日間にわたり、静岡市清水区(旧静岡県清水市)で開催されました。
初日となる13日には、映画のロケ地として知られる清水駅前銀座商店街でオープニングセレモニーが行われ、トオル(中間徹)役で主演を務めた俳優・仲村トオルさんが登壇。会場に集まった約300人のファンを前に、デビュー作への思いと清水への感謝を語りました。
「清水 ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎祭」は、昭和の面影が色濃く残る清水の街を舞台に、映画公開当時を知る世代を中心に地域のにぎわいを取り戻そうと企画されたイベント。40周年という節目にあわせ、シリーズの聖地でもある清水で開催されることとなりました。
セレモニーの冒頭では、実行委員長を務める清水駅前銀座商店街理事長の松岡夏樹氏が登壇。「昭和100年の今年、『昭和の良き清水を取り戻そう』ということで、清水駅前銀座商店街はもちろん、清水の街全体の賑わいと笑顔あふれる人々を創出するきっかけになればと思っております」「手作りのイベントですが、みなさんと一緒に2日間楽しみたいと思いますので、よろしくお願い致します!」と開会を宣言しました。
続いて大きな拍手に迎えられ、仲村さんがステージに登場。観客からの「おかえりなさい」という声に笑顔で応え、「「40年前にデビューした映画で、この街のみなさん、清水のみなさん、多くの会社の方々に、とてもお世話になりました。中間徹役を演じた仲村トオルです。今日はよろしくお願いします」とあいさつしました。
イベント名を初めて聞いたときの心境については、「『高校与太郎祭』というタイトルを聞いて『清水のみなさん、いいんですか?このタイトルで……』と思いました」と冗談交じりに語りつつ、「40年も前の映画のことをこんなに皆さんが好きでいてくださって、本当に嬉しかったです」と感慨をにじませました。
清水駅前銀座商店街は、映画の中でも数多くのシーンが撮影された場所。仲村さんは当時を振り返り、「出演する前は、俳優の仕事は全然やっていなくて、ただの大学生でした。だから初めての地方ロケ場所だったんです」と回顧。撮影期間中は駅前のホテルに泊まり、街を歩き回りながら地元の食事やビールを楽しんでいたというエピソードを披露し、会場を沸かせました。
「ビー・バップ・ハイスクール」は仲村さんにとって俳優デビュー作であり、「人生を良い方向に大きく変えてくれた作品」だといいます。「この街の方々、この街の会社の方々の素晴らしい協力があって。おかげさまでたくさんのお客さんが入って、そのあと5本、全部で6本が作られることになったんです」、「いまだに僕が俳優をやっていられるのは、この街のみなさんのおかげもかなりある、と思っています」と語ると、会場からは大きな拍手が起こりました。
セレモニーには静岡市長の難波喬司氏も駆けつけ、「今日だけは臨時で“清水市長”です」とユーモアを交えながら登壇。「この昭和の雰囲気が、すごく良いんですよね。徹底的に昭和で勝負する、というのも1つの方法ですから、今日は楽しくなりそうです」と語り、イベントへの期待を示しました。仲村さんに清水のおすすめを尋ねられると、「自分の一番のお勧めは、なんと言っても“太刀魚”です。清水の太刀魚は最高です、ぜひ!」と太鼓判を押しました。
終盤には難波市長から仲村さんへ花束が贈られるサプライズもあり、会場は温かな雰囲気に包まれました。最後に仲村さんは、「40年経ってもまだこんなに覚えていてくださって、本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と語り、ファンへの感謝を改めて伝えました。
「清水 ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎祭」では、仲村トオルさんが登壇したセレモニーのほか、舞台挨拶付き上映会やツッパリコスプレコンテスト、昭和をテーマにした屋台や物販、聖地巡礼イベントなど、多彩な企画が行われ、清水の街は2日間にわたり“ビー・バップ”一色に染まりました。
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By おたくま編集部 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025121503.html




