【阪神】椎葉剛、秋季練習に続き藤川監督からイズム注入「フィットするものを探していきたい」
異例の超豪華特訓だ。阪神藤川球児監督(44)が高知秋季キャンプ第2クール初日の7日、昨秋のドラフト2位右腕の椎葉剛投手(22を熱血指導した。
午前中のブルペン入り投手は8人。7番目にブルペン入りした椎葉の球数が80を超えたあたりで、気づけばマウンドは右腕の貸し切り状態に。球団幹部、監督、コーチと計8人の熱視線が選手1人に注がれる珍しい状況で、指揮官は実演も交えながら密着指導を続けた。
「彼自身が迷い込まないように。最後の道しるべを話しました。自分への落とし込み方は人それぞれ違う。アプローチの仕方を変えて、分かりやすいように僕の中では変えています」
杉山オーナーをはじめ粟井球団社長、嶌村球団本部長、藤川監督に安藤1軍投手チーフコーチ、金村1軍投手コーチ、江草2軍投手コーチ…。そうそうたるメンバーが見守る中、指揮官は徐々に椎葉に近づいた。「距離を近くした方がメカニックは安定しやすい」と捕手をホームベースの前に座らせ、動作も交えて指導。体重移動について「お尻で(体重を)受けとめろ」と感覚を伝え、去り際には「次の日の朝までやっとけよ(笑い)」と“オチ”までつけて右腕を和ませた。
秋季練習では釣りざおを扱うように腕をしならせる投法を授かり、この日は密着指導。ここまで気にかけられ、椎葉が意気に感じないわけがない。午後からの個別練習では軸足の膝を曲げた状態での投球を試すなど試行錯誤。「いただいたアドバイスを試しながら、自分にフィットするものを探していきたい」と目を輝かせた。選手に寄り添いながらヒントを与えていく。安芸でも「球児イズム」の注入が続く。【山崎健太】