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今や、世界中から注目されている「オタクの街」秋葉原。一方で、1990年代は家電やパソコンの街だったということを知らない世代も増えてきています。
pixivなどに『中年男子の日常』を発表している牛帝さん(@gyutei_4koma)が、Twitterに『私の街 秋葉原』を公開。90年代から現在に至るまでの秋葉原の変遷と、自身の心境の変化が描かれています。
『私の街 秋葉原』(1ツイートにまとめ版) pic.twitter.com/B2ihPbYeGl
—牛帝 (@gyutei_4koma) May 16, 2020
1993年頃の秋葉原のことを「私のための街だった」という牛帝さん。ジャンク屋に新しい格安品が並び、マニアは激安でパソコンが揃えられ、スーファミのゲームが安く、地元では手に入らないタイトルも豊富。ゲームセンターの筐体も多く、東京特有の強いゲーマーが集まっていました。この頃だと『石丸電気』『オノデン』『サトームセン』などのTVCMが流れていて、秋葉原はまさに「電気街」でした。
「2000年の秋葉原も私の街だった」と振り返る牛帝さん。『デ・ジ・キャラット』がビルの上の広告を彩り、同人ショップがひしめき、書店には格闘技専門のコーナーもありました。一方で電気メーカーの不振により家電店の閉店が相次いだのもこの頃。ジャンク屋でも既製品の中古が増え、「普通に楽しいんだけど…、前ほどは楽しくないような…」となったといいます。
2007年。「最近はゲームもしないしパソコンはよくわからない。本はAmazonで買える」となり、行きたいところが同人ショップしかなくなったといいます。さらに『涼宮ハルヒの憂鬱』のヒットで、公園でコスプレしてハルヒダンスを踊る人が増えて、「私とは人種が違うなぁ…」となったといいます。
2017年。外国人観光客が劇的に増えた頃。同人ショップに行っても似たような絵柄ばかりになり、「キャラや作家の区別がつかなくなっている」といい、「最近アニメも見てないし…」となり、「これはもうオタクを名乗れないかもしれない」と思います。電気街からオタクの街に、さらに別のオタクの街になって、外国人の街になったことを「世の中も私も変わるものだね…でも…そういうものなんだね」といい、書店街の神保町に行こうとするところで、このマンガはエンド。
一時期より17歳から年をとっていないことには「おいおい」とツッコむとして……。「秋葉原で真っ先に連想するスポットや場所は?」との問いに「同人ショップの『メロンブックス』『とらのあな』と、古いゲームも置いてあるゲームセンターの『タイトーHey』です」と答えてくれた牛帝さん。「数年前まで『PLACE』『アカシヤ』という激渋な喫茶店があり、休憩場所に最適だったのですが、相次いで閉店してしまい、特に土日にゆっくりできる安牌の喫茶店がなくなってしまいました」といいます。
同年代のユーザーからは「わかる」「懐かしい」といった反応が多数寄せられた一方で、「もっと若く、いまの秋葉原が至高という方からは“懐古厨”“老害”との手厳しいご意見もありました」という牛帝さん。「ただ、僕自身が当時から大きく変わってしまってますので、仮に僕が大好きだった90年代当時の秋葉原が、いま忽然とタイムスリップしてきたとしても、もはやジャンク品あさりや電子工作には情熱を燃やせませんので、普通に買うものはなく、今現在の自分にとっては、なんだかんだ今の秋葉原が最強なのかもしれません」と語ってくれました。
時代と共に秋葉原が変容してきたことが分かるこのマンガ。今でもジャンク屋やマニアな店舗は数多く営業しており、誰かにとって魅力的な街であり続けて欲しいものです。
『中年男子の日常』(pixiv)
https://www.pixiv.net/user/11143/series/18896 [リンク]
※画像はTwitterより
https://twitter.com/gyutei_4koma/status/1261768788036345856 [リンク]