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動物だけではありません。私たち人間用にも使われていることがあります。「ビートファイバー」という名前なら聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?食物さ園医補給のためのサプリメントなどにも使われています。
このように食物繊維が豊富なものと聞くと、体によさそうな気がしますよね?
たしかに草食動物には良いものかもしれませんが犬は肉食動物です。さらに言ってしまえばビートパルプは「絞りかす」サトウダイコンの副産物です。果たしてドッグフードに使用するメリットはあるのでしょうか?
ビートパルプをドッグフードに使う目的は何でしょうか?
市販のドッグフードの原材料欄を見てみるとかなりの割合でビートパルプが使用されています。また原材料欄は多く使用されているものから順に記載されていますが、ビートパルプも上位に記載されていることがしばしばあります。
なぜ絞りかすのビートパルプをドッグフードにたくさん使うのでしょうか?
理由は2つあります。
「ドッグフードのかさ増し」と「犬のウンチをかためること」です。
では詳しく理由を見てみましょう。
一つ目の理由はドッグフードのかさ増し目的です。
ビートパルプとは上記でも述べたようにサトウダイコンから糖分を搾り取った残りカスです。つまり本来なら捨てるものです。ということはタダ同然で入手できるでしょう。ですからタダ同然で入手したビートパルプを使うことでコストを抑えつつ、ドッグフードのかさ増しができるのです。
二つ目の理由は犬のウンチをかためることです。
ビートパルプは上記でも見たように食物繊維が豊富です。食物繊維と聞くとお通じを助けるイメージがあるのではないでしょうか?私たちもお通じがすぐれないときは食物繊維を積極的にとりますね。ビートパルプも犬の腸内環境を整えてウンチを排出させる効果を期待して使用されています。
ところがただ食物繊維をとればすぐにお通じが良くなるか?といったらそうでもないんです。
ではここで食物繊維について少し説明したいと思います。
食物繊維には2種類あって、一つは水に溶ける「水溶性食物繊維」、もう一つは水に溶けない「不溶性食物繊維」です。
水溶性食物繊維は名前の通り、胃の中で溶けて腸の中をゆっくりと移動していきます。そして大腸に届くと発酵分解されて善玉菌を増やし腸内環境を良くします。
不溶性食物繊維は胃の中で溶けず、水分を吸収して大きくなりながら腸の中を進みます。大きく膨らんだ食物繊維が腸内を進む際に腸の蠕動運動を刺激することで便の排出を促し便通を助けます。
このように一言に食物繊維といっても2種類あって、それぞれの役割があるのです。ですから2種類の食物繊維をバランスよくとることで、腸内環境を整えお通じが良くなるのです。どちらか一方だけ摂取していても期待する効果は得られません。
ではビートパルプはどちらの食物繊維になるのでしょうか?
ビートパルプは不溶性食物繊維になります。ですからビートパルプはウンチを大きくしかためる作用があるといえます。
下痢気味の犬やおなかの調子が良くない時にはウンチをかためるので助けてくれることでしょう。実際ビートパルプが含まれているフードを食べている犬は硬いうんちをするようになります。
ウンチが硬くなることで掃除も楽になるので、飼い主にとっては良いことのように思えますね。