- 週間ランキング
特にこれだけは避けてほしいとしている危険な原材料を紹介します。ぜひ愛犬の健康のためにも、今食べているドッグフードの中身を知ってくださいね。
279photo Studio/shutterstock.com
みなさんは愛犬のドッグフードをどんな風に選んでいますか?
買い物のついでに安売りしている1キロ当たり数百円の特売品ドッグフードをいつも買っているという方は少なくありません。中には1キロ当たり3000円4000円するようなドッグフードを毎月通販でお取り寄せしている方もいます。
この二つのドッグフードの中身が同じだと考えられますか?当然そんなはずがありません。激安ドッグフードは1キロ当たり数百円程度で提供できているということは、そこから利益、流通費、広告費など経費を引くと原材料費は1キロ当たりわずか数円~数十円程度のコストで作られていることが考えられます。
私たちが食べる肉で1キロ当たり数十円で買えるものがありますか?ありませんね。ということは安い経費で作るドッグフードには何らかのからくりがあると予想できます。
このからくりが今回紹介する危険な原材料につながっています。安くドッグフードを作るには安く原材料を入手しなければなりません。安い原材料で高品質のものがあればそれは大変すばらしいのですが、普通に考えたら安ければ品質が良くないというのが一般的です。
品質が良くないということは中には大変危険なものもあるといえます。
ではここから「これだけはさけるべき!」という原材料を紹介します。大きく分けて5つあります。
・肉副産物
・動物性油脂
・大豆ミール、脱脂大豆
・ビートパルプ
・穀物
では詳しく見ていきましょう。
はじめに紹介するのが「肉副産物」です。ドッグフードの原材料欄には「チキンパウダー、チキンミール、肉副産物」などといった表示になっています。
肉副産物とは食用として取り除いた部位以外のことを指します。例えば鶏のくちばしやとさか、内臓、骨、羽根、血液などです。これら肉副産物を寄せ集めて溶かして粉砕、乾燥させたものを「ミール」「パウダー」と呼びます。この過程をレンダリングと言い、この過程で搾り取られる油脂が、あとで紹介する動物性油脂で使用されます。
このようにこれらパウダー系、ミール系で使用されている肉は私たち人間が食べない、本来なら破棄されるような部位を使用している可能性が高いのです。さらに恐ろしいことにミール系、パウダー系には「4Dミート」と呼ばれるものが混入している可能性もあるのです。
4Dミートとは「DEAD(死んでいる)」「DISEASED(病気)」「DYING(死にかけ)」「DISABLED(障害・ケガ)」の頭文字4つをとって4Dミートと呼んでいます。
これら肉が食用には適していないことは容易に想像できるのではないでしょうか?
すでに死んでいる肉ということはすでに腐りかかっている肉かもしれません。腐敗が進むためこれ以上腐敗しないように大量に防腐剤が投与されることでしょう。過去には路上で死んでいる犬や猫の死骸を肉骨粉加工業者(レンダリング業者)が処理していたという問題がありました。確かではありませんが、もしかしたらこういった死んだ犬や猫がレンダリングされドッグフードの原材料に加工されていた可能性も考えられます。安楽死させられた犬や猫が使用されている可能性もあります。
また病気の肉というのも恐ろしいものです。病気の家畜は治療のために長期間薬物が投与されることがあります。こういった薬物投与された家畜の肉には薬物が残留している可能性が十分考えられます。
また鳥インフルエンザや狂牛病などで殺処分された鶏や家畜の肉が使用されている可能性もあります。こういった病気の家畜の肉を使用したフードを食べたら、病気がうつる可能性も考えられます。特に狂牛病の場合は熱加工しただけでは原因となっているプリオンは死滅しないので、病気になる可能性は十分あると考えられるでしょう。
またがんに侵された内臓や肉、血液が使用されている可能性もあります。
このように4Dミートは食用には決して用いられない肉ですが、ミール系の加工には使用されている可能性があるといわれています。
つまり「○○ミール、○○エキス、○○パウダー」という表記の場合は、どんな家畜のどんな部位を使っているのか、鮮度も全くわからないのです。こんな不確かな原材料のドッグフードを愛犬が食べているとしたら恐ろしいですよね?
また本来なら破棄するような部位を使用しているということは、栄養価がたいへん低いことも考えられます。
例えば私たちが食べる鶏のモモ肉や手羽先等と、肉副産物を比較したら当然肉副産物の方が栄養価は低いことがわかるでしょう。またくちばし、羽根、ひづめといった部位が含まれているということは消化にもよくありません。消化の良くない副産物を食べることで、消化不良を起こし、徐々に栄養不足になる可能性もあります。
またミールの加工に使用されている原材料は鮮度も不明です。死んでしばらくたった肉が使用されている可能性があることを考えても、大量の添加物が含まれていることが考えられます。これら添加物は健康に大きな被害を及ぼすものもあり大変危険です。しかもミールの加工に使われた添加物はドッグフードの原材料欄には記載されません。ですからどれだけ危険な添加物がどれだけ大量に使用されているか消費者はまったくわかりません。恐ろしいですね。
続いて避けたいとする原材料は「動物性油脂」です。
動物性油脂というのは名前の通り動物からとった油脂なのですが、何の動物からとった油脂なのかわかりません。ということはもしかしたら品質の悪い家畜の肉から搾り取った脂かもしれませんし、複数の動物からとった脂をブレンドしている可能性もあります。
上記で述べた肉副産物や4Dミールを溶かしたときに抽出される脂を使用している可能性も高いのです。この場合すでに死んで腐りかかっている家畜の肉を使用していることから動物性油脂は酸化しやすいため、大量の酸化防止剤や防腐剤が投与されます。残留薬物の可能性も否定できません。
当然これら使用された添加物も原材料欄には記載されませんので、愛犬が知らないうちに大量の添加物を摂取しているということになるのです。
他に避けたい原材料は「大豆ミール・脱脂大豆」です。
まず大豆と聞くと私たち人間にとってはたんぱく質が豊富な健康食品で、積極的に取り入れたい食品です。しかし犬にとっては違います。大豆は植物性たんぱく質が豊富ですが、犬が必要なのは動物性たんぱく質です。ですから犬にとって大豆は不要です。
しかも大豆ミールや脱脂大豆とは食用に加工した後に残った搾りかすのことです。ですから栄養素は全くありません。ただのカスですので消化に良くないことは容易に想像できますね。またこれらは胃の中で水分を含んで膨らむので胃が大きくなります。胃が大きくなるということはいくら食べても満腹感が得られないため、どんどん食べ続け肥満につながることでしょう。また大豆のカスが腸内でたまって胃捻転になる可能性もあるのです。
ではなぜ大豆ミール・脱脂大豆を使用するのでしょうか?
それは本来廃棄するもののため、ただ同然で入手できます。ドッグフードのかさ増しに最適なのです。決して犬のためではないのです。
他に避けたい原材料は「ビートパルプ」です。ビートパルプの使用に関しては賛否がありますが、ここではあまりおすすめできない原材料の一つに数えています。
ビートパルプとは、サトウダイコンから砂糖を搾り取った残りカスのことを言います。植物繊維が豊富なため草食動物のエサによく用いられています。私たち人間のサプリにもビートファイバーとして用いられています。食物繊維が豊富なビートパルプは犬にとっても原材料のように思えるかもしれませんが、実際のところは犬にとっては不要な食材です。
ビートパルプを使用している目的は2つあります。
一つは「かさ増し」です。安く入手できるビートパルプは大豆ミール・脱脂大豆同様かさ増しに最適です。
二つ目は食物繊維が豊富なことからウンチをかためる効果があります。おなかが緩い犬はビートパルプの効果によってしっかりしたウンチをするようになるでしょう。
しかしビートパルプには危険な面も二つあります。
一つは健康状態がわかりづらくなるということです。犬は言葉に出して自分の健康状態を伝えられないため、飼い主はウンチの状態によって犬の健康状態がわかります。ところがビートパルプの作用によってウンチがかたまるということは、下痢をしていてもうんちがかたまるために、体調の変化に気付くのが遅くなってしまう可能性があります。大きな病気も見過ごしてしまい、気づいたときには手遅れなんてこともあるかも知れません。またビートパルプを摂取しすぎることで便秘になる可能性もあります。ビートパルプが含まれたフードを食べている犬のウンチは全体的に硬くてしっかりしたウンチになる傾向があります。
二つ目は残留薬品の危険性です。サトウダイコンから糖分を搾り取る方法には圧力をかけてゆっくり搾り取る方法と、硫酸系の薬品を使って手間をかけず搾り取る方法があります。ドッグフードで使用されるビートパルプの場合は、薬品を使ったものを使っている可能性が高いです。薬品を使って搾り取ったビートパルプには薬品が残っている可能性があり、そんなビートパルプを使用したドッグフードを毎日愛犬が食べるなら少しずつ硫酸系の劇薬を取り入れていることになり、何らかの健康被害が出ることでしょう。
最後に紹介する避けたい原材料は「穀物」です。安いドッグフードを見ると原材料の一番初めに挙げられていることが多いのがこの「穀物」です。とくに「トウモロコシ、小麦」などが記載されているドッグフードは避けてもらいたいものです。
なぜなら犬にとって一番必要な栄養素は植物性たんぱく質ではなく、肉や魚から摂取できる動物性たんぱく質だからです。成分表を見ていくらたんぱく質量が基準を満たしていても穀物が主原材料になっているドッグフードでは犬にとって必要なたんぱく質が足りないといえます。
もう一つの理由は穀物は犬が消化吸収しにくい原材料だからです。犬は穀物を消化するのに必要なアミラーゼという酵素を持っていないため、消化器官に負担をかけてしまいます。そのため消化不良を起こして下痢やおう吐をすることがあるでしょう。またアレルギーを起こすこともあります。特にトウモロコシや小麦、大豆は犬がアレルギーを起こしやすい食材です。アレルギーを起こすと下痢やおう吐の他に、皮膚のかゆみや脱毛、赤みなどの皮膚疾患、涙やけなどが見られます。
また穀物は炭水化物ですので、体内に入ると糖質へと変化します。ですから穀物がメインになったドッグフードを食べると犬は肥満になる可能性があります。穀物不使用のドッグフードに変えることで犬の体が引き締まることはよくあります。
ではなぜ犬にとって良くない食材である穀物をドッグフードに使用するのでしょうか?
理由はビートパルプや大豆同様、かさ増しです。穀物は肉に比べて安く入手ができ、加工も簡単なのでドッグフードの原料に使いやすくかさ増しにピッタリの食材なのです。
ドッグフードの原材料欄を見てみると「トウモロコシ」「コーンミール」「コーングルテン」など名前を変えて表記しているのをよく見ることでしょう。名前は変わって言えども、もとは同じトウモロコシです。こうして「トウモロコシ」が使用されている割合を少なく見せ、肉がたくさん含まれているように見せているのですが、実際のところは肉よりもとうもろこしの割合が多いというからくりなのです。
最近はアレルギーを起こしやすいトウモロコシや小麦は使用せず、米や玄米などを使用するようにしているプレミアムドッグフードもあります。
米は消化吸収がよく食物繊維も豊富な食材ですが、血糖値が急に上がるため太りやすい食材ともいわれています。玄米は栄養価が高くビタミンやミネラルも豊富ですが白米に比べると消化吸収は劣ります。
またいくら消化が良いとはいえ、穀物であることには変わりないため、胃腸の弱い犬や大量に摂取することで消化吸収ができない可能性もあります。