はじめに
ヨーロッパには、絵本やおとぎ話から飛び出てきたような宮殿が数多く存在します。
宮殿は、国王や天皇などの君主が居住した場所。そのため、想像を絶する美しさを誇るのです。
今回は、そんなヨーロッパの中でも、特に美しい宮殿を10スポットご紹介します。
ヨーロッパの宮殿その① トプカプ宮殿/トルコ
最初にご紹介するヨーロッパの宮殿は、トルコの「トプカプ宮殿」です。
アジアとヨーロッパにまたがっている国・トルコは、15世紀~19世紀の中ごろまで、オスマン帝国の歴代君主が居住していました。
トプカプ宮殿は、イスタンブールの旧市街がある半島の先端部分に位置していて、ボスポラス海峡、マルマラ海峡、金角湾という三方を海に囲まれた丘の上にあります。
トプカプ宮殿は、比較的小さな建物と部屋が連なった造りが特徴で、多くの庭園と離れによって構成されています。
19世紀中ごろに宮廷がドルマバフチェ宮殿に移ってからは、荒廃の一途をたどっていましたが、1985年に世界遺産に登録され、現在は修復・保存が進んでいますよ。
◆トプカプ宮殿
住所:Fatih/İstanbul,Turkey
ヨーロッパの宮殿その② ヴェルサイユ宮殿
次にご紹介するヨーロッパの宮殿は、フランスの「ヴェルサイユ宮殿」です。
ヴェルサイユ宮殿は、フランスのイヴリーヌ県ヴェルサイユにある絢爛豪華な宮殿で、世界の五大宮の1つに数えられます。行ったことがない方も、その姿や名称をご存知のことでしょう♪
太陽王と呼ばれるフランス王ルイ14世によって建造され、絢爛豪華な装飾は、バロック建築の代表作と言われているほどなんです。
ヴェルサイユ宮殿は、元は森林、沼地、牧草地だった場所に、噴水やオレンジ園、花壇という壮麗な庭園が造られたんです。訪れた際は、お庭も併せて鑑賞してくださいね。
◆ヴェルサイユ宮殿
場所:Place d'Armes, 78000 Versailles, France
ヴェルサイユ宮殿
ヨーロッパの宮殿その③ ノイシュヴァンシュタイン城/ドイツ
ドイツ南部のバイエルン州のバイエルン・シュヴァーベン地方にある「ノイシュヴァンシュタイン城」。
シンデレラ城のモデルとなったお城としても有名ですよね。
中世騎士道へ強いあこがれを抱いたバイエルン王のルードヴィヒ2世によって、19世紀に建設されました。
内部装飾もヴェルサイユ宮殿をモデルとして作られており、とても美しく煌びやか♡
ルードヴィヒ2世の存命中に完成はせず、死後は制作費が膨大だったため、工事自体が中断。
いわば未完成状態で一般公開しているのですが、とても美しい建物なんですよ♪
◆ノイシュヴァンシュタイン城
住所:Neuschwansteinstraße 20, 87645 Schwangau, Germany
ノイシュヴァンシュタイン城
ヨーロッパの宮殿その④ アジュダ宮殿/ポルトガル
「アジュダ宮殿」は、ポルトガル・リスボンのアジュダ地区にある宮殿です。
もともとは、木造の王室兵舎でありましたが、1974年、マリア1世時代に火事で全焼したことからバロック・ロココ様式として生まれ変わりました。
その後、1861年にルイス1世と王妃マリア・ピアの恒久的な王宮として機能。王家のお抱え建築家であったポッシドニーオ・ダ・シルヴァによって、美術的変化が加わりました♡
1910年に軍事クーデターによって王政が廃止するまで、王妃マリア・ピアが居住していましたが、現在は博物館となっています。
◆アジュダ城
住所:Largo da Ajuda, Lisbon 1349-021, Portugal
アジュダ城
ヨーロッパの宮殿その⑤ シェーンブルン宮殿/オーストリア
オーストリアの首都であるウィーンにある建物、「シェーンブルン宮殿」。
こちらはもともと、ハプスブルク王家の離宮として使用されていました。
神聖ローマ帝国時代に皇帝マティアスが狩猟を行っていた際に、この地で美しい泉を発見しました。そこから、“美しい=シェーン”、“泉=ブルン”で、シェーンブルンと命名されたと言われています。
宮殿内部には1441部屋あり、そのうち45部屋が一般公開されています。
内部装飾はロココ調の荘厳な作りで、当時のタイルで作られた暖房ストーブやボヘミア製のクリスタルガラスで作られたシャンデリアなど、絢爛豪華♡まるでおとぎ話に出てきそうな宮殿なんですよ。
◆シェーンブルン宮殿
住所:Schönbrunner Schloßstraße 47, 1130 Wien, Austria
シェーンブルン宮殿
ヨーロッパの宮殿その⑥ ゲデレー宮殿/ハンガリー
「ゲデレー宮殿」は、貴族アンタル・グラシャルコヴィッチ1世によって建設された宮殿です。
その後にオーストリア=ハンガリー王であるフランツ=ヨーゼフと、その妻で王妃のエリザベートが居住。ここは、ハンガリーのヴェルサイユ宮殿とも言われているんです。
現在でも根強い人気を誇るエリザベート王妃が愛した宮殿としても有名です。彼女が過ごしていた部屋の見学が可能ですよ。人生で一度は訪れたいスポットですね。
◆ゲデレー宮殿
住所:2100 Godollo, Grassalkovich Kastely
ヨーロッパの宮殿その⑦ アルハンブラ宮殿/スペイン
「アルハンブラ宮殿」は、スペインのアンダルシア州のグラナダの南東の丘の上にあります。
イスラム文化の美しさの粋が集まった宮殿なんですよ。
711年にウマイヤ朝がイベリア半島に進出し、1238年に入るとウマイヤ朝からナスル朝へと変わります。
ナスル朝に入ると、それまで要塞であったアルハンブラ宮殿は、夏の宮殿として大きく拡張されていったのです。
そして、1942年のカトリック教徒のレコンキスタによって、イベリア半島が奪還されるまで宮殿として活用されていました。
現在は、スペインの世界遺産として多くの観光客を集めていますよ。
◆アルハンブラ宮殿
住所:Calle Real de la Alhambra, s/n, 18009 Granada, Spain
ヨーロッパの宮殿その⑧ バッキンガム宮殿/イギリス
次にご紹介するヨーロッパの宮殿は、イギリスのバッキンガム宮殿です。
イギリスのロンドンにあり、現在も使用されていという、世界でも数少ない宮殿の1つなんです。
バッキンガム宮殿の外周護衛をしている、近衛兵たちの交代儀式も有名ですよ。
宮殿内を見学することもでき、絵画や彫刻、セーヴル時期や英国やフランス製の素晴らしい家具などの、イギリスの王室の貴重なコレクションが飾られた場所を見学できます♡
◆バッキンガム宮殿
住所:London SW1A 1AA England
バッキンガム宮殿
ヨーロッパの宮殿その⑨ プラハ城/チェコ
次にご紹介するヨーロッパの宮殿は、チェコのプラハ城です。
プラハ城はチェコのプラハにあり、世界で一番の大きさを誇る王宮です。最も歴史のあるお城とも言われていますよ。
城の長さは約580m。建設が開始したのは、9世紀なんだとか。
その後、城主が代わりながらもプラハ城の建設は進み、完成までにほぼ6世紀もの歳月を要しました!
そのため様々な年代の建築様式が城内に混在しており、ロマネスク様式の教会やゴシック様式の大聖堂などが見られますよ。
プラハ城内でもっとも古い建物は、赤い外観のイジー教会。使用人や職人たちが暮らしていた建物といわれています。
当時の暮らしぶりや歴史を感じさせてくれますよ。
◆プラハ城
住所:119 08 Prague 1, Czech Republic
プラハ城
ヨーロッパの宮殿その⑩ エカテリーナ宮殿
最後にご紹介するヨーロッパの宮殿は、ロシアのエカテリーナ宮殿です。
エカテリーナ宮殿は、ロシアのプーキシンにあり、水色と金色の装飾が美しい建物なんですよ♡
もともとはロシア帝国時代に、エカテリーナ1世が避暑で使用する離宮として建設されました。
その後第6代ロシア皇帝となったエリザヴェータは、母親であるエカテリーナ1世が作った夏の離宮が不便で、時代遅れであることから作り直すことにします。
そして、現代のような壮麗で豪華なロココ調の宮殿となったんです。
宮殿の名前は、最初にプーキシンに建設したエカテリーナ1世からつけられたんですよ。
◆エカテリーナ宮殿
住所: Garden St, 7, Pushkin, Saint Petersburg, Russia 196601
エカテリーナ宮殿
おわりに
宮殿は、君主にとっての権力の象徴であり、またその時代の文化様式を伝えるものでもあります。
絢爛豪華なものが多く、現代の私たちが見ても感動するものばかり♡
現在も宮殿として使用されているものもあるので、王族の生活ぶりを垣間見てみませんか?