江戸時代から生活を支えた美味しい名水！青森県の「富田の清水」とは

はじめに

名水百選に選定された「富田の清水（とみたのしつこ）」は、津軽藩の城下町として江戸時代から栄えてきた弘前の名水です。
江戸時代から続く長い時を経た現在も、人々の生活に溶け込む名水の魅力をご紹介していきます！

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」①概要

古くから清水が豊かな土地であった青森県弘前市の紙漉町。かつて富田村に所在していたことから「富田の清水（とみたのしつこ）」と呼ばれてきました。

貞享年間（17世紀末）に初めて製紙法が導入された際に、紙漉きに適しているということで、熊谷吉兵衛らに使わせるようになったのが始まりと言われています。
昭和初期まで紙漉きに使用され、その後は生活用水として利用されるようになりました。

幕末まで12～13ヶ所あった湧水は、水量の減少で現在は2ヶ所だけとなっていますが、現在も地域の人がお茶用として水を汲みにくるなど、地元の方にとって生活の一部となっているそうです。

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」②経緯

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」は、もともと藩の御用紙を漉く利用にはじまり、昭和初期まで製紙に利用されていましたが、その後は生活用水として利用されるようになりました。

水屋の中に並ぶ水曜は6つに分けられ、「1.2番目が飲用、3番目が洗顔や食物の洗い用、4番目が漬物洗い、5.6番目が洗濯のすすぎや足洗い用」として用途が分けられていたそうです。

軟水の湧水は美味しいお茶が淹れられると、現在も地元の方や名水を求めて訪れる方々に親しまれ続けています。

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」③逸話

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」にまつわる逸話をご紹介します。

現在、湧き水を汲むことができるのは、紙漉町郵便局隣のと稲荷神社隣の「御膳水」です。

明治14年、9月に明治天皇が二度目の東北地方巡幸の折、弘前市本町の金木屋を御座所となされました。
その際、お食事やお茶の用水としてこの湧き水を利用されたことから、「御膳水」と命名されたそうです。

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」④見どころ

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」の見どころといえば、独特の仕切られた水槽です。

かつて生活用水として使用されていた名残りで、飲用水、洗面用、紙漉きの材料の洗い場、野菜や漬物の冷却用、洗濯、足洗い用と使い方の決まりがあった水槽は、当時の生活の様子を思い浮かべることができます。

明治時代に掲げられた決まりごとが、今もなお受け継がれ掲げられている様子など、歴史を感じる名水スポットですよ♪

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」⑤おすすめの季節

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」は、地元の方たちの間では、季節によって味が変わるといわれています。

2月～3月が一番水が美味しい季節そうですよ♪
名水を味わうなら、地元の方がおすすめする季節に訪れてみたいですね！

2月には弘前城雪燈籠まつりも開催されるので、併せて楽しんでみてはいかがでしょうか？

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」⑥楽しみ方

名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」と一緒に青森の観光を楽しめる「津軽藩ねぷた村」。
「弘前ねぷた」の超大型ねぷたをはじめ、江戸時代の燈籠型ねぷたなど、ご当地の伝統を満喫できるスポットです。

津軽料理を味わえるお食事処もある他、津軽三味線の生演奏なども楽しむことができます。
ぜひ名水スポットと併せて訪れてみましょう♪

◆津軽藩ねぷた村
住所：青森県弘前市亀甲町61
TEL：[phone]


津軽藩ねぷた村

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」⑦アクセス方法

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」までのアクセス方法をご紹介します。

✩バス・徒歩
・弘前駅からバスに乗車し10分、住吉入口停で下車。住吉入口停から徒歩で約5分で到着します。

周辺には、コインパーキングや駐車場がないため交通機関を利用して訪れるのがベストです！

◆富田の清水
所在地： 青森県弘前市大字紙漉町

おわりに

青森県の名水百選「富田の清水（とみたのしつこ）」は、長い歴史の中で人々の生活に欠かせない水の役割を果たしてきた名水です。
周辺には観光スポットも多く、観光と併せて訪れやすいのも嬉しいですね♪